出版社内容情報
「自分ファーストにしな。一生、利用されっぱなしで終わるよ」
親友の一声で一念発起。水泳教室に飛び込んだら、人生が転がり出した。
50代からの人生大逆転劇、スタート!
現代エンターテインメント小説の第一人者が描く、ほろ苦くも元気が出る応援歌小説!!
【目次】
内容説明
大原麻里、五十一歳。長い介護の末、母親を見送った。婚期も逃し、病院に行けば医師に数値悪化を告げられ、うなだれる。それでも、親友の「自分ファーストにしな。一生、利用されるだけで終わるよ」のひと声で一念発起。水泳教室に飛び込み、新しい扉が開かれる。類無い小説家の筆致でおくる人生の応援歌!
著者等紹介
篠田節子[シノダセツコ]
1955年東京都生まれ。’90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、’11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、’15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、’19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。’20年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
エドワード
17
これは面白い。51歳の大原麻里は長年介護した母を見送り、アルバイトを始めた途端、めまいを起こし検査した結果、高血圧症、高脂血症。身体もトドのようだ。水中ウォーキングをしようと恐る恐るスポーツ施設を覗く。ここから広がる水泳の世界。「全然泳げません」「基礎から始めましょう」元気で理論的な岸和田コーチ、関取のような古矢、知的障害のある三浦、孤高の伊津野。個性豊かなメンバーとのふれあいが麻里を変える。麻里が病院で看護師の伊津野の真剣な仕事を見る場面がいい。最後はマスターズ大会に出場。なさそうでありそうな物語だ。2025/11/28
のじ
4
50代になって医師に運動を勧められた女性が水泳教室に通い始めて・・・というお話。篠田さんの作風は幅広くて緊張感にあふれているものも多いけれど、これは割と日常的な内容のお話。何かを始めてみるとそれにつれていろんなドラマが生まれてくるものだな、とおもいます。何か新しいことにチャレンジしようとしている人には、ちょっとだけ背中を押してくれるきっかけになる作品かもなーと思います。ちなみに私は何年も以前に水泳習おうかなーと思ったけれどくじけたクチ。2025/11/13
ちゅう
4
主人公は、20年母の介護をし、昨年母を見送るが、気づいたら52歳。高血圧で高脂血症で、生活改善できない言い訳ばかりして、医師に呆れられ、水泳を始める。親友から、人に利用されるだけの人生を送ってると言われ、頑張るが、読んでいてもやもやイライラする。私もマスターズスイマーなので、え?と、ツッコミたくなる所が多い。ターンで、プールの縁掴むと失格です。横国だと、仕切りが高くて掴めないと思うけど。2025/11/09
チャウ子
2
主人公は結構恵まれた境遇。 お菓子作りの腕を活かして起業してみてもいいのでは?2025/11/06
がじゅまる
1
健康問題から水泳を始めた50歳の女性が地元ジムで得たものは…?たぶん年齢って、いくつになっても過ぎ去った後で「あの時は若かった」って思うものなんだよね。だったら「若いイントラにチヤホヤされた〜!」から始めても、続けていれば夢中になれる事が見つかるかもしれない。元気になれて読みやすい、お疲れ様な週末に読みたい1冊だった。2025/11/21




