海蝶―沈黙のヨダ

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海蝶―沈黙のヨダ

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  • サイズ 46判/ページ数 416p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065404850
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見された。
このままでは沿岸に激突するーー阻止すべく、巡視船ひすいは緊急出航する。
あの漁船はどこから来たのか。なぜ海上で炎上したのか。操船しているのは誰なのか?
それらの謎はすべて、かつて被災地で起きた悲劇とつながっていた。

痛ましい過去、おそましい罪。あらゆるものを奪い去り、再び沈黙する海。
無慈悲な天災の傷跡は、時に思わぬ刃となる。
無力でなにもできない自分が、いま何をすべきか。日本でただ一人の海上保安庁女性潜水士が問う“人間の業”。
「海蝶」シリーズ最新作!

※海猿にならい、海上保安庁の女性潜水士は「海蝶」と呼ばれる。


【目次】

プロローグ
第一章 相模湾小型船舶炎上暴走爆破事件
第二章 遺留品潜水捜査
第三章 第五桐田丸放火事件
第四章 能登
第五章 震災行方不明者捜索
東日本大震災
第六章 真実合理性
エピローグ

内容説明

相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見された。このままでは沿岸に激突する―阻止すべく、巡視船ひすいは緊急出航する。あの漁船はどこから来たのか。なぜ海上で炎上したのか。操船しているのは誰なのか?それらの謎はすべて、かつて被災地で起きた悲劇とつながっていた。『海蝶』シリーズ第3弾!!日本でただ一人の海上保安庁女性潜水士が問う“人間の業”

著者等紹介

吉川英梨[ヨシカワエリ]
1977年埼玉県生まれ。2008年『私の結婚に関する予言38』で第3回日本ラブストーリー大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

108
シリーズ3作目は、禍々しいプロローグから始まり、炎上し暴走する漁船を追う緊迫した序盤、主人公・愛が海保刑事部と捜査しながら謎を解いてゆく展開…東日本大震災の悲惨さを訴え続けているシリーズだが、未だに大きく復興が遅れている能登地震も取り上げ、著者が使命のように震災の恐ろしさを描いている。漁師とその孫が体験した話が重く圧し掛かってきて苦しかったし、PTSDの深刻さにやるせなさが募った。「海蝶」としての活躍による爽快さがなかったのが残念だが、とても意義がある内容。次作で愛&純平の笑顔が増えることを願っている。 2026/02/07

タイ子

93
何度も何度も読むのを止めて深呼吸。いやぁ、重い、キツイ、苦しい、悲しい、一方的な人間の欲望が露わになった物語。ベースになるのは日本を襲った地震、近くは東日本大震災、能登半島地震。事の起こりは相模湾沖で爆発炎上した漁船を調査していた海保の忍海愛が辿って行く先に見た醜い現実。地震災害時のリアルな描写はツラいものがあるけど、それ以上に傷つき、心を壊された一人の人間の苦しみが津波のように胸に襲い、覆いかぶさってくる。SOSが届かない、誰の手も伸びてこない。そりゃ、人生狂いますよ。やっと読了、余韻がまだ苦しい。2026/02/08

itica

82
シリーズ3。海蝶と呼ばれる海上保安庁の女性潜水士、忍海愛。父親や兄とともに潜水士として日々研鑽を重ねる愛だが、今回はそんな愛の姿さえも押しのけてしまうような衝撃的な話だった。地震で亡くなるのは痛ましいことだが、表面上に現れない心の傷もまた深刻な問題だ。負の連鎖と言う言葉が薄っぺらに聞こえるほど打ちのめされた。 2026/01/18

ゆみねこ

70
タイトルのヨダは三陸の方言で津波のこと。人の命や財産を奪うだけでなく、魂をも傷つける。相模湾で爆発炎上しながら全速航行する船。それはどこから来たのか?どこに向かっていたのか?そして船の持ち主が判明し、愛もその捜査に協力する。誰からも尊敬されていた男のおぞましい正体と、被害を受けたのに誰からも信じてもらえなかった利久。性被害の場面は読むのが辛かった。2025/12/25

Ikutan

66
"相模湾沖で火災を起こした船が暴走"との一報に、巡視船ひすいで訓練中だった愛たちは、急遽、現場に駆けつける。冒頭からハラハラドキドキ。船内捜査をしていた愛が遺体を発見。事件の容疑者が恋人、純平と繋がっていることを知った愛は、美波刑事と共に、犠牲者の故郷、岩手県衣旗地区に向かう。そこで明らかになったのは、震災の陰であった人間の尊厳を奪うおぞましい行為。東日本大震災の津波の描写はリアルで読み進めるのが辛い。復興の遅れている能登半島地震にも触れ、あの震災で運命を狂わされた人たちの苦しみが胸に迫る重い一冊でした。2026/02/07

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