出版社内容情報
浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
『方舟』夕木春央の傑作が待望の文庫化!週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)、国内部門&MRC大賞2022など4冠、累計40万部突破、、、、世の読書子を唸らせた『方舟』の衝撃が再び……!
内容説明
殺人犯を見つけてはならない―伯父が所有していた枝内島に持ち上がったリゾート開発計画。里英は父や関係者らとともに島に渡ったが、翌日、不動産会社の社員が死体で発見される。そして、見つけた紙片に記されていたのは、島に残された者たちに課された「十戒」だった。『方舟』夕木春央の傑作が文庫化。
著者等紹介
夕木春央[ユウキハルオ]
2019年、「絞首商会の後継人」で第60回メフィスト賞を受賞。同年、改題した『絞首商會』でデビューした。2022年、『方舟』は「週刊文春ミステリーベスト10国内部門」の1位となるなど各方面から激賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
37
引用なし。「方舟」と比べる人が多いと思うけど、どちらが上ということではなく、純粋にまた読みたいと感じたのはこちら。一級品のミステリィはまっさらの状態だからこそ得られる初読時のインパクトが絶大だけど、実は二周目以降じゃないとなかなか認識できない(活字自体は目にしていても意味を考えずに流してしまう)何かもしっかり備えている。数年前に再読した「十角館の殺人」もそうだった。ゆえに私は学生時代に読み込んだクリスティの一連の代表作をいまだに手放していない。本作もずっと棚に残す。「オリエント急行」や「カーテン」と共に。2025/08/10
mayu
33
私にトラウマ級の読後感を残した「方舟」の印象が強い作家さんだったけど、崖に囲まれた無人島が舞台なんて気になって読まない訳いかない!!もうずっと不穏。不穏不穏不穏…読む手は止まらず。ずっとなんかザラザラする。そして怖い。読み終えた後にもう一度読んでみたくなるし、是非解説まで読んでほしい。1度目より2度目の方が怖さが増した。そして読み終えた後ざっと再度読んでみた今、感想が「いや、怖えぇって」しか浮かばない。余計な事を書くとネタバレになりそうなのでこの辺で。2025/08/13
よっち
26
父と共に伯父が所有していた枝内島を訪れた浪人中の里英。島の視察を終えた翌朝に同行していた不動産会社社員が殺され、犯人から十戒を課されるミステリ。島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。殺人犯を見つけてはならないという戒律を課され、島内の爆弾に怯えながら指定された3日間を過ごす中で起きる殺人。限定された状況で犯人はいかに計画的に犯行を重ねていったのか。振り返ると確かに首を傾げた箇所がいくつかあって、2人を中心に進めてきたストーリー、用意周到に完遂させた犯行が繋がってゆく結末はお見事でした。2025/08/14
yuui
15
いや最高でしょ! ミステリ小説なんてさ基本一回読んでさ、えっ、犯人あの人やったんとか、えっ、そんなトリックやったん、あー面白かったって大体これで終わるやん! でもことこの十戒に関しては2回目読むんがほんとに楽しくて!あれどっからやったとかさ、ここはもう完璧に気付いとるよなとかさ、伏線回収してくが楽しくて楽しくて🤭とくに294頁とかね🙃 2回目の方が楽しい小説なんてこの本くらいなんじゃないかな😚 そしてあのお決まりのセリフよ🤗 あー面白かった! 「じゃあ、さよなら」🤫2025/08/10
ゲンタ
14
単行本の方に感想書きました。 https://twitter.com/orihakategnat/status/16913853561749012482025/08/05