出版社内容情報
<空のような青い部屋、お日さまのような金色の部屋、それに水玉もようの部屋だ。屋根裏にはお客さん用の部屋もある。スニフ、きみのための部屋だよ>
ニョロニョロたちといっしょにどこかへ行ってしまったムーミンパパをさがして、ムーミンママとムーミントロール、スニフがふしぎな世界を旅します。
このムーミン誕生の童話は、戦争中、トーベ・ヤンソンが自分自身の安らぎのために書いたもので、トーベ自身がみとめる、すばらしいハッピーエンドの物語です。
ムーミンの物語は全部で9冊あります。この『小さなトロールと大きな洪水(原題 SMATROLLEN OCH DEN STORA OVERSVAMNINGEN)』は、9巻目になっていますが、いちばん最初のムーミンの物語です。戦後すぐ1945年に刊行されたものの、ながらくその存在は忘れられており、最終巻『ムーミン谷の十一月』発売の21年後に新たに刊行されたため、小説集のいちばん最後の巻として収録されています。
講談社文庫では、1978年からムーミンの物語をご紹介してきました。ムーミン小説80周年の2025年、新しいカバーデザインに生まれ変わった新版で、トーベの手になる挿絵とともに、ムーミンの物語をお楽しみください。
《収録》
序文……トーベ・ヤンソン
訳者あとがき……冨原 眞弓
ムーミン谷の魅力 9『小さなトロールと大きな洪水』始まりの予感……冨原 眞弓
*中学生以上漢字にふりがな
*この本は『ムーミン全集[新版]9 小さなトロールと大きな洪水』(2020年講談社刊)の文字づかい等を改めたものです。
(C)Moomin Characters (TM)
【目次】
内容説明
どこかへ行ってしまったパパをさがして、ムーミンママとムーミントロール、スニフがふしぎな世界を旅します。このムーミン誕生の童話は、戦争中、トーベ・ヤンソンが自分自身の安らぎのために書いたもので、1945年に刊行された後、長い間、絶版となっていました。トーベ自身がみとめる、すばらしいハッピーエンドの物語です。
著者等紹介
ヤンソン,トーベ[ヤンソン,トーベ] [Jansson,Tove]
1914年8月9日‐2001年6月27日。画家・作家。彫刻家の父、挿絵画家の母のもとにヘルシンキで生まれ、幼い頃から画家を目指す。ヘルシンキ、ストックホルム、パリで絵を学び、政治風刺雑誌『ガルム』や児童書、新聞の挿絵等を精力的にこなした。ムーミン小説9作品は、戦争中、自分自身の安らぎのために執筆した本作『小さなトロールと大きな洪水』(1945)から始まった。1966年国際アンデルセン賞受賞、1976年プロ・フィンランディア勲章受章
冨原眞弓[トミハラマユミ]
聖心女子大学哲学科教授。1954年兵庫県生まれ。ソルボンヌ大学大学院博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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