出版社内容情報
近代の後に、そして近代の延長線上に大きな断絶が現れることを主題とした「現代篇1」ではフロイトからファシズムまでを論じた。次に探求すべきは「アメリカ」なるものの歴史的な意味は何かである。
熱心なキリスト教国でありながら冒涜的なまでに世俗的、平等を強く唱えながら差別的人種主義が根深く残る。トランプが体現する逆説のアメリカ。どう成立し、いかなる論理と原理によって存立しているのか?
アメリカ的なものへの過激な批判者ハイデガーがどうしてナチスに加担したのか、という問いから考察していく。
内容説明
熱心なキリスト教国でありながら冒涜的なまでに世俗的、平等を強く唱えながら差別的人種主義が根深く残る。トランプが体現する逆説のUSA。どう成立し、いかなる論理と原理によって存立しているのか?
目次
〈ナチスを支持した/アメリカを批判した〉哲学者
キリスト教の国の奇妙な振る舞い
消えない人種主義
愛するがゆえに殺す
アメリカにおける「始まりの行為」
千年王国論の回帰―その謎
神義論の転回
神(God)とお金(Gold)
古代ローマというモデル
アメリカのアイデンティティの二つの源泉?
秘儀的/公儀的な教え
メタユートピア
アメリカン・(ル)ネサンスの二本の縒り糸
開花した資本主義から見返すと
アメリカ独自の哲学の出現
「知っている神」と「探偵」
喪失としての獲得
「道徳的選択」が不可能になるとき
資本主義の終焉?
アフロオプティミズム
ハイデガーの〈政治=哲学〉なぜナチズムに加担した?
著者等紹介
大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年、長野県松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。思想誌『THINKING「O」』主宰。2007年『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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