出版社内容情報
【寄り添い方と介護のコツが見えてくる!】
認知症の人に話が通じず、いくら教えてもダメ。「いいかげんにしろ!」と怒鳴ってしまう……。認知症が進むと、気持ちをうまく言葉にできなくなります。行動も不可解で、徘徊や火の不始末など、本人や周囲の人に危険が及ぶ行為もみられます。認知症の人がなにを考え、どのような気持ちでそのような不可解な行動をしているのか、わからない……。いくら親でも、これまで一緒にすんでいた配偶者でも、認知症の人の気持ちや行動が理解できないと混乱するだけです。まずは、認知症の人がすんでいる世界を理解しましょう。認知症の人にとっても、介護者にとっても、ラクな介護になるコツをお教えします。
【進行度と周囲の大変さは比例しない】
認知症は、もの忘れが多いという程度から、ほとんど寝たきりで人の顔も識別できなくなるまで、徐々に進んでいきます。本人も家族も、今の段階を知りたがりますが、認知症の進行度ははっきりと区分けできないのです。個人差も大きく、認知症のもとになる病気によっても違います。
進行度を知りたがるのは、今後、介護がより大変になるかどうかが心配だからでしょう。
ただ、介護は、初期だからラク、後期は大変というわけではありません。さまざまな問題行動も、それぞれ半年から1年ほどで収まっていくものです。むしろ、介護の大変さは、認知症の人の気持ちに寄り添えるかどうかに、大きくかかわっています。
【介護をラクにする4つのコツ】
1 ほめる・感謝する⇒「ありがとう」の言葉を忘れずに
2 同情する⇒あいづちをうちましょう
3 共感する⇒話の終わりに「よかったね」を
4 事実でなくても認める⇒思い込みをいったん受け入れて
【本書の内容構成】
巻頭 認知症の人がすんでいる世界を理解する
1 認知症になると起こること
2 不安に寄り添い、心配ごとには対策を
3 認知できなくても心は生きている
4 困った言動にも本人なりの思いがある
5 知識と情報が介護をラクにする
内容説明
寄り添い方と介護のコツが見えてくる!日常生活の混乱 お金の管理 排泄の困難 意欲の低下。将来の不安にこたえる!対応のヒントが満載!
目次
巻頭 認知症の人がすんでいる世界を理解する
1 認知症になると起こること(疲れ?なにかがおかしい;約束を忘れている自分に驚く ほか)
2 不安に寄り添い、心配ごとには対策を(しっかりしているときもある;受診は早いほうがいいのか ほか)
3 認知できなくても心は生きている(自分はこんな人間ではなかった;私なんていないほうがいいのだろう ほか)
4 困った言動にも本人なりの思いがある(収集癖―時代背景に起因することも;万引き―犯罪とは意識していない ほか)
5 知識と情報が介護をラクにする(認知症の「9つの法則」を理解する;今後に起こりそうなことを整理する ほか)
著者等紹介
杉山孝博[スギヤマタカヒロ]
1947年愛知県生まれ。川崎幸クリニック院長。社会医療法人財団石心会理事長。公益社団法人認知症の人と家族の会神奈川県支部代表。公益社団法人日本認知症グループホーム協会顧問。公益財団法人さわやか福祉財団評議員。東京大学医学部附属病院で内科研修後、川崎幸病院で地域医療に取り組む。1998年、同病院の外来部門を独立させて川崎幸クリニックを設立し、院長に就任。テレビ、ラジオ出演のほか、DVDや映画の医学監修もつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。