講談社学術文庫<br> おみやげと鉄道―「名物」が語る日本近代史

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講談社学術文庫
おみやげと鉄道―「名物」が語る日本近代史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065383230
  • NDC分類 689.5
  • Cコード C0121

出版社内容情報

◇各地に無数に存在する「おみやげ」は、外国にも近代以前にも存在しない、独特の文化だった!◇

日本各地の駅には、饅頭や羊羹などや弁当などの食品が、その土地の名物として売られている。
私たちにとって当たり前のこの光景は、実は他の国ではほとんど見られない(ロンドンのターミナルで「ビッグベン当」などの類は見あたらない)。
この類い稀なる「おみやげ」という存在は、鉄道を筆頭とする「近代の装置」が、日本の歴史、文化と相互作用して生まれたものだった!

「きびだんご」が岡山名物になったのは、日清戦争と鉄道敷設の歴史的事情が背景にあった。
静岡駅の安倍川餅は餅ではなく「求肥」なのも、赤福が伊勢名物として有名になったのも、なぜか北海道にバナナ饅頭があるのも、鉄道という「近代の装置」抜きにしては語れない。
交通網の発展と各地の歴史が結びついて「名物」を生み出してきたさまを、膨大な史料を徹底的に読み込んで、鮮やかに描き出す、唯一無二の研究の集大成!

鉄道を独特の角度から捉えながら日本近代史の探求を続けてきた著者の代表作。

【本書の内容】
序章 おみやげの起源とおみやげ文化
日本の特異なおみやげ文化/日本独特の「名物駅弁」/「おみやげ」と“スーベニア”/「名物」と「みやげ」 など
第1章 鉄道と近代おみやげの登場
清河八郎の「おみやげ配送」/日清戦争と鉄道輸送/五色豆と政岡豆/「異人くさい」鳩サブレーが名物となるまで など
第2章 近代伊勢参宮と赤福
明治天皇に届けられた赤福/赤福を凌駕していた生姜糖/近鉄電車と構内販売 など
第3章 博覧会と名物
博覧会・共進会・商品陳列所/江の島貝細工の盛衰/鉄道院の名物評価/全国菓子大博覧会/大垣の柿羊羹 など
第4章 帝国日本の拡大と名物の展開
「軍都」に生まれる「軍人土産」/創出の物語―もみじ饅頭と伊藤博文伝説/新領土台湾とおみやげ など
第5章 温泉観光とおみやげ
温泉饅頭の誕生/道後煎餅と温泉煎餅/熱海の干物―由緒づけなき名物/有馬温泉から別府への技術移入 など
第6章 現代社会の変容とおみやげ
変化の中で生き残ったおぎのやの釜飯/ひよ子創業伝説/長く不在だった東京みやげの代表 など
終章 近代の国民経験とおみやげ
注 
あとがき
名物索引

*本書の原本は2013年に講談社より刊行されました

内容説明

旅先で「名物」を買い求め、人に贈る―この文化は日本独特なものだった。岡山「きびだんご」、伊勢「赤福」、北海道「バナナ饅頭」、静岡駅の求肥製「安倍川餅」…鉄道という近代の装置が、土地の歴史や産物とむすびついて「名物」を生み出していったさまを、膨大な史料を徹底的に読み込み鮮やかに描き出す。まったくユニークな視点の本格近代史研究。

目次

序章 おみやげの起源とおみやげ文化
第1章 鉄道と近代おみやげの登場
第2章 近代伊勢参宮と赤福
第3章 博覧会と名物
第4章 帝国日本の拡大と名物の展開
第5章 温泉観光とおみやげ
第6章 現代社会の変容とおみやげ
終章 近代の国民経験とおみやげ

著者等紹介

鈴木勇一郎[スズキユウイチロウ]
1972年、和歌山県に生まれる。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(歴史学)。現在、川崎市市民ミュージアム学芸員。専攻は日本近代史、近代都市史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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fwhd8325

64
おみやげの歴史。書店で見つけて、迷わず買ってよかったです。こどもの頃は、部屋にペナントを飾っていて、誰かが旅に行くことを聞けば、買ってきてもらっていました。不思議と同じ地域出会っても重なることがなかったです。そして、おみやげと言ったら饅頭に代表されるお菓子。赤福はかなりのパージを割いています。2018年に国立歴史民俗博物館で開催された「ニッポンおみやげ博覧会」も楽しい展示でしたおみやげって、もらっても買っても楽しい。2025/04/07

うえぽん

48
近代史家が、大英博物館での企画展示に触発され、日本独自のおみやげ文化と鉄道等との関係を解説。明治期東海道線の名物は、漬物、塩辛、餅、羊羹など。参宮急行の開通、修学旅行の定着を利用して伊勢参宮客の需要を取り込んだ赤福。大正期に始まった百貨店物産展。昭和初期に開業した丸ビルの地方物産陳列所はアンテナショップのはしり。各種博覧会への出品、表彰で評判を定着させた大垣の柿羊羹等の銘菓。帝国日本の盛衰が北海道や台湾の土産動向にも影響。近年の外国人客増加による食べ物以外の「配らないスーベニア」の再評価の傾向も興味深い。2025/04/01

Roko

31
鉄道が中心となっておみやげ文化が盛んになったわけですが、新幹線のせいで電車が止まらなくなってしまった横川駅の「峠の釜めし」のように、ドライブインに活路を見出したところもあります。最近では「道の駅」や「ご当地スーパー」でおみやげを買う人が増えてきて、おみやげ商戦は更に激化しています。日本人のおみやげ好きは、どこから来てるのでしょうね? 自分や家族に対するおみやげは、まぁいいとして、会社やご近所へ渡す「旅のおみやげ」って、実に日本独特。「自分だけ遊びに行っちゃって、すいません」的な心理なのでしょうか?2025/06/16

みやび

26
旅行に行ったら必ず立ち寄っては購入してしまうおみやげ。今まであまり深く考えたこともなかった「おみやげ」の起源が神社仏閣にあった。もうそこからすごく面白い。伊勢の赤福や岡山の吉備団子、その土地の名物に纏わる歴史を辿っていくと、鉄道の発展はもちろんのこと、一見すると全く結びつかなそうに思える日清日露戦争とも関連があったということが分かって驚いた。他にもバナナ饅頭や小城羊羹、柿羊羹、姥が餅などなど、ちょっと食べてみたくなる名物も沢山登場して、読んでいてとても楽しい時間だった。2025/05/17

わんつーろっく

19
連休中に自宅でタラタラ読んで、旅した気分を味わえるか?決してそのような効用はありませんでした笑 子供の頃は旅のお土産としてキーホルダーを買い集めた時期もあったが、最近はもっぱら食べておしまいのお菓子が中心。鉄道網の発達により、各地の食べ物のお土産が増えていったんですね。有名どころの銘菓誕生秘話や、消えていった東京土産などが興味深い。でも、名物はその土地で食べて、思い出だけ持ち帰りたい派かな。2025/05/03

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