出版社内容情報
「老夫婦 消味期限が 過ぎている」「減塩だ 高血圧だ いまさらだ」
妻から突然「料理定年」を宣言された夫。魔改造シニアカーで爆走する95歳の元カミナリ族。畑違いの出版社に就職したシニア社員。
妻に愛想を尽かされ、若者に哀れまれ、それでも老体に鞭打って果敢に挑戦する。するよりほかに道はない。人生の後半戦にこんなにも難題に見舞われるとは、誰が予想し得たか。60代~アラ100(ハン)男女7人の七転八倒、悪戦苦闘。
人生100年時代の新・シニア像を、とぼけたシルバー川柳に乗せて描く書き下ろし8編
内容説明
記憶とともに指紋も薄れ、指紋認証ができない!友が一人去り二人去り―数えるうちはまだ若い!痛む腰。立たない足。回らない頭。年齢相応な体と不相応な心を抱えて七転八倒、悪戦苦闘―それが人生。大人気シニア情報紙「みやぎシルバーネット」とコラボ。人生100年時代の新・シニア小説8編。
著者等紹介
三浦明博[ミウラアキヒロ]
1959年宮城県生まれ。明治大学商学部卒業。仙台の広告制作会社でコピーライターとして勤務。89年にフリーに。2002年『滅びのモノクローム』で第四八回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さちこ
49
1話目で心を掴まれた。読み進めていくと、前に出てきた人とか繋がりがあって面白い。投稿句とぴったりの物語、作者さん凄いです!!!2025/05/05
tetsubun1000mg
17
初読みの作家さんだったが結構楽しく読めた。 筆者はミステリーを中心に書かれていたようだが、前作の「逝きたいな ピンピンコロリで 明日以降」が売れてシニアシリーズ第2弾らしい。 筆者は1959年生まれの66歳ということだが、70代から90代まで広く人物設定をして川柳の投稿を題材として展開しているようだ。 今どきの60代から70代は、昔と違って元気な方が多いのでしょう。 これからはシニア小説も増えてくるのかな。 最後の章に出てくる69歳で技術職から出版社にシニア採用で配属された短編は特に面白かった。2025/06/02
やまさん
13
作家さんと同じ1959年生まれの私にとって「確かになあ~!」と実感しながら読み進めました。「友人が一人去り、二人去り、数えるうちはまだ若い」って身につまされる言葉かな?私自身昨年43年間勤務した企業定年退職しましたが同期の男子職員64名のうち既に8名を見送っている事知り驚きました。そして本書の最終章の「シニアチャレンジ」のように声掛けてくれた畑違いの分野に再就職し新しいチャレンジ始めました。本音は「娘二人とも嫁ぎ、妻と二人で四六時中家に居ても窮屈かな?」妻はどう思っているのか聞くのが恐ろしや!2025/06/07
みいやん
7
ん〜申し訳ないけど、つまらなかった。ミステリー要素もシニアの悲哀も皮肉もなくて平凡そのものって感じ。2025/04/29
チャック
6
オムニバスというのかな?それぞれのエピソードの登場人物がつながっている。 (私も老人だが)老人たちの行動にあるある感満載で面白く、笑ってしまった。 「料理定年」これは夫に読んでほしい、読むべきだ。 どの老人も元気だ。こうなりたいが小説の世界、楽しく読み終えた。2025/05/06