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出版社内容情報
将来を嘱望された新鋭詩人・ミズキは詩を書く傍ら、
無職ばかりが暮らす風変わりなシェアハウスに入り浸っていた。
ある日、そこで年上のイラストレーター・風花と出会う。
はじめは風花の気儘(きまま)な言動に振り回されていたミズキだが、
少しずつ、彼女の持つ危うい才能に惹き込まれていくーー。
創作は人を救うのか。
人は、創作の果てに何を見るのか。
SNS時代に表現者であることの意味を問う、
詩人=小説家、岩倉文也による異色の恋愛小説!
内容説明
将来を嘱望された新鋭詩人・ミズキは詩を書く傍ら、無職ばかりが暮らす風変わりなシェアハウスに入り浸っていた。ある日、そこで年上のイラストレーター・風花と出会う。はじめは風花の気侭な言動に振り回されていたミズキだが、少しずつ、彼女の持つ危うい才能に惹き込まれていく―。創作は人を救うのか。人は、創作の果てに何を見るのか。SNS時代に表現者であることの意味を問う、詩人=小説家、岩倉文也による異色の恋愛小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
椎名
6
凄いものを読んだ……。これはどこまでが私小説として書かれたのか、を最初に考えてしまうし、どうしたってあのイラストレーターのことを考えずには、思い出せずにはいられない。だからこそこの作品についての、あくまで個人的なものであったとしても感想となる言葉を出すのは躊躇せざるを得ない。詩、小説、絵、どういう媒体であっても創作というものは少なからずその人の心を、魂を曝け出すことと同じで、それらを何万という人間の目に触れさせるということ自体とても恐ろしく狂気的に感じる。しかしそれでも、生み出せずにはいられないのだ。2024/12/07
KATSUOBUSHIMUSHI
0
主人公と風花の間で創作活動を媒介してなされる正直なコミュニケーションにかけがえのなさを感じつつ、その創作を仕事にするためには生きるための拠り所を他人に切り売りしなきゃいけないという板挟みが生々しかった。「透明だった最後の日々へ」で描かれていたような、人に踏み込まれたら壊れてしまう世界観を拠り所にして生きている人たちは、それを守りきるなら創作をするか無職になって自己にこもるか、もしくは死ぬしかないというのは個人的によく解るし、読後にはその事実が心に重くのしかかる。やっぱり海の描写にはめちゃくちゃ共感した。2025/02/10
iyarasi_guti
0
どうしても脳裏をよぎるのは「あの夏ぼくは天使を見た」のイラストレーターの彼。この本を読んだ後あの夏〜を読み返したら「遅延」というタイトルの詩があった。言葉はいつもおそいから。が繰り返し出てくるリズムのいい詩。2024/12/22
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