出版社内容情報
幽霊が見えて、数々の幽霊話を解決してきた太一郎の幼馴染みの巳之助は、浅草の道具屋の若旦那の太一郎とは対照的に、鬼も逃げ出すいかつい風貌で怪力の持ち主だ。なぜか深川の皆塵堂には、昔から出入りしていて、力仕事に重宝されている。
長屋のかみさん連中に魚を売る、気ままな棒手振りで、まるで女っ気がなかった巳之助は、札差の大店大和屋の、とびきりの美人女中お志乃に一目惚れ、なんとか嫁さんにもらいたいと願う。
誰がどうみても、お志乃は高嶺の花。皆塵堂の主、伊平次たちも面白がって、呪い話で手に入った藁人形を巳之助に手渡し、四日の内に次々交換して、お志乃さんにふさわしい価値ある贈り物に替えてみせることができたら、材木商鳴海屋のご隠居清左衛門にかけあってもらい、みんなで背中を押そう、と巳之助をけしかける。
藁人形がはたしてどこまで化けるのか、巳之助の涙ぐましい奮闘がはじまる。
そうこうするうちにも、皆塵堂には、次々と怪異話が舞い込んで……。
皆塵堂シリーズきっての強力キャラ、自称江戸一の猫好き、棒手振りの巳之助が巻き起こす一世一代の「わらしべ長者」奮戦記!
内容説明
江戸中の猫には好かれても、コワモテすぎて女にゃもてない魚屋巳之助が惚れたのは、高嶺の花、札差大和屋の美しい女中お志乃さん。無謀な恋の後押しに皆塵堂の伊平次が考えたのが、呪いの藁人形からはじめて、素敵な贈り物に交換していくこと。巳之助、恋のわらしべ長者の首尾はいかに!?
著者等紹介
輪波颯介[ワタリソウスケ]
1972年、東京都生まれ。明治大学卒業。2008年に『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、デビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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