講談社文芸文庫<br> 『別れる理由』が気になって

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講談社文芸文庫
『別れる理由』が気になって

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784065359488
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

1968年から1981年という長きにわたり文芸雑誌「群像」に連載され、1982年に全3巻で刊行されると野間文芸賞を受賞した、小島信夫の『別れる理由』。
長期におよんだ連載中、「筆者と編集長しか読まない」と揶揄されたことすらあったという大長篇小説に江藤淳『自由と禁忌』以来久々にスポットライトを当て、江藤淳を含む同時代の他の評者が掴まえそこねた作品世界の全貌を初めて明らかにする作品論が本書である。
現代日本文学の最高傑作、あるいは天下の奇書、どちらとも取れる『別れる理由』は平易な文体で描かれるが、やはり小説でしかなしえない異様な世界を形成している。
そのような作品がいかなる状況下で成立したのか、その作中に流れる時間はいかなるものなのか、作家小島信夫が執筆当時に考えていたことはいかなることなのか、……多彩な要素に満ちた大長篇小説小説にきっちりと寄り添うことで筆者坪内祐三が掴んだものに触れるとき、読者は批評的な読解の愉しみを知ることになるのである。

内容説明

一九六八年から一九八一年にかけ文芸誌「群像」で連載された小島信夫の『別れる理由』は破天荒な外貌のゆえ、本格的に論じられてこなかった「忘れられた傑作」だった。坪内祐三は連載の長大さそのもの、時間の流れに着目する。大長篇小説が書かれた複雑かつ繊細な背景を丁寧に追い、作品世界に身を任せつつ、独自の視点で迫る根源的文学論。「あとがき」的短文と小島信夫による「解説」的応答を収録!

著者等紹介

坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958・5・8~2020・1・13。評論家。東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。雑誌「東京人」の編集者、フリー編集者を経て執筆活動を始める。国内外を問わず文学、思想、社会現象や状況、映像作品、音楽、演劇、相撲などさまざまな分野に幅広く関心を寄せた。独自の視点、恐るべき記憶力、しなやかな文体を駆使してものごとの本質に迫ろうとする文章に定評があった。2020年1月、61歳で急死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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hasegawa noboru

15
1977年10月号『群像』に発表された藤枝静男の「悲しいだけ」を新聞の文芸時評で絶賛した若手批評家(柄谷行人)の文を引用しつつ取り上げている。孫引きになる。<この作品は妻が死んだことへの「悲しみ」に書いているのではない。><だが、彼はそれが言葉でも感情でもなく「物質」のように存在するというほかはない><悲しいという私の「意識」ではなく、「悲しいだけ」が存在するのである。いいかえれば、存在することがかなしいのだ>分かったような分からぬような、がん緩和ケア病棟の妻のベットの横で付き添いながらこの本を読んだ。2025/06/03

Inzaghico (Etsuko Oshita)

7
雑誌連載中は筆者と編集者しか読者がいないと揶揄されたという。主人公の大学教授のだらだら相手をとっかえひっかえ続く女性関係やら、突然作中に出てくる実在の作家やら、急に作家本人が読者に語りかける回が出てくるやら、摩訶不思議な作品のようだ。 ツボちゃんは相変わらずディテールをよく見ているな、と思ったのが、作品そのものではないが、小島信夫が坂上弘の作品を批評したときに取り上げた「貴殿」という表現だ。小島曰く英語のYouという単語を「貴殿」にしたときに、読者にある見方を強いる、というのはまさにその通り。2024/08/27

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