講談社選書メチエ<br> 考えるという感覚/思考の意味

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講談社選書メチエ
考えるという感覚/思考の意味

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  • サイズ 46判/ページ数 464p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065352939
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0310

出版社内容情報

「考える」というのは人間だけに可能な営みなのか? そもそも「考える」とは、いったい何をすることなのか?――本書は、そんな根本的な問いに正面から取り組みます。
『考えるという感覚/思考の意味』というタイトルを見て、おや? と思うかたもいらっしゃることでしょう。本書の原題Der Sinn des Denkensには二つの意味がかけられている、と著者マルクス・ガブリエルは明言しています。一つは、「考えること(Denken)」とは、見ること、聞くこと、触ること、味わうことなどとまったく同じように「感覚(Sinn)」である、という意味。例えば、私たちは見ることでしか色には到達できませんし、聞くことでしか音には到達できません。それとまったく同じように、考えることでしか到達できないものがある――それが本書のタイトルに込められたもう一つの意味である「意味(Sinn)」にほかなりません。
 「考える」とは「自然的現実と心理的現実のあいだのインターフェース」だと著者は言います。もっとくだいて言えば、私たちが現実と触れ合う、その接点に生まれるもの、と言い換えてもよいでしょう。その意味で、ガブリエルが「三部作」として構想した三冊のうちの第一作『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)で扱われた「世界」と、第二作『「私」は脳ではない』(同)で扱われた「私」との接点に生まれるのが、「考えること」そのものなのです。私たちは、考えることで「かけ離れたいくつもの現実を結びつけ、それによって新たな現実を作り上げる」と著者は言います。つまり、考えるとは「結びつき」を作り、その「結びつき」を認識することです。
「ポストトゥルース」と呼ばれる現実が席捲する一方で、AIによって人間の知的な営みが奪われ、いつかは「考えること」そのものさえ人間には必要なくなるのではないかと考えさせられる今日、もう一度、原点に立ち返って考えること。本書をもって完結する三部作で、著者マルクス・ガブリエルは、人間にしか可能でない未来への希望を語っています。

[本書の内容]
序 論

第1章 考えるということの真実
第2章 考えるという技術
第3章 社会のデジタル化
第4章 なぜ生き物だけが考えるのか
第5章 現実とシミュレーション

本書のおわりに

内容説明

「考える」とは、いったい何をすることなのか?―答えは、本書の表題Der Sinn des Denkensにある。このタイトルはダブルミーニングだと著者は言う。「考える」とは見る、聞く、触る、味わうと同様に「感覚(Sinn)」であり、見ることでしか色には、聞くことでしか音には到達できないように、考えることでしか決して到達できないものがある、そしてそれが「意味(Sinn)」にほかならないのだ、と。『なぜ世界は存在しないのか』、『「私」は脳ではない』に続く「三部作」堂々の完結篇!

目次

第1章 考えるということの真実(無限の複雑性;考える?それはいったい何だ ほか)
第2章 考えるという技術(地図と領土;コンピューターは中国語ができるか ほか)
第3章 社会のデジタル化(論理的でしょ?;集合とのピンポンゲーム ほか)
第4章 なぜ生き物だけが考えるのか(ヌースコープ;魂とカードボックス ほか)
第5章 現実とシミュレーション(空想はスマホと出会う;避けられない「マトリックス」 ほか)

著者等紹介

ガブリエル,マルクス[ガブリエル,マルクス] [Gabriel,Markus]
1980年生まれ。哲学者。現在、ボン大学教授。後期シェリング研究をはじめ、古代哲学における懐疑主義からヴィトゲンシュタイン、ハイデガーに至る西洋哲学全般について多くの著作を執筆。「新しい実在論」を提唱して世界的に注目されている

姫田多佳子[ヒメダタカコ]
津田塾大学国際関係学科卒業。五年間のドイツ滞在時にドイツ語を習得。以来三〇年間、学術論文等の翻訳に従事

飯泉佑介[イイズミユウスケ]
1984年、千葉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、福岡大学人文学部准教授。専門は、ドイツ観念論・現代実在論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まゆまゆ

12
思考とは動物の中でも人間のみができる行為であって、デジタルや人工知能によって代替えされるものではない、ということを哲学的に考察していく内容。考えることは感覚であり、物理的な制約もない。これをデジタル化しようにも、どこまでいっても人間にはなり得ない。私達人間は他者を他者と認識することによって自己規定する動物であり、この能力によって倫理たる考え方が誕生したのである。2025/04/02

エジー@中小企業診断士

7
人間の構成要素/一つはヒト、つまり進化によって生まれた生物種。もう一つは自分は何者になるべきかの指示を導き出すイメージ=人間像/本書の第一主テーゼは考えることは感覚である。第二主テーゼは生物学的外在主義。思考の意味は生物学的なものと本質的に関連があるため本物の人工知性/人工知能は存在しない/人間の知性を特定の問題を解決するためにデータ処理を行う制御システムと想定する機能主義や自然主義(考えるということは自然科学的に記述可能であり模倣も可能とする)は有機的身体の複雑性を把握できない中途半端な唯物論である。2025/05/01

ケルトリ

7
人間は動物の中で唯一〝考える〟ことができる存在。考えと言うのは目の前の現象を前にして主観的にとらえる、という行動。つまるところ人間は『全く同じものを目にしているのに、十人十色の違う答えを出す』ことができる。世の中は考えかた一つでいくらでも変化し、それぞれが別の現実として存在するようになる。情報化社会とは世界中の人々の〝考え〟が高速で行き来し、個人の思う『正しい現実』が無数に存在するようになる社会のこと。そりゃ炎上もバッシングも起こりまくるわけである。2025/05/01

shin_ash

7
上手く言えないが非常に面白かった。新たな視点を得ると言うより、なんとなくモヤモヤと感じていたことを上手く言語化して整理してもらった感覚を覚える。また事実とか現実とか漠然と雑に放置していた用語の解像度が上がった様に思う。倫理も最近気にはなっていたが何がどう言う関係なのかピンと来ていなかったが現象学、論理学、記号論、実在論と並んで多少区別がつく様になった気がする。思考と思想の区別も然り。考えるとは感覚の一つも納得。閃きは制御できずそれの理解ができるだけもその通り。まだまだ咀嚼は必要だが世界が広がった様に思う。2025/04/26

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