出版社内容情報
【ひと目でわかるイラスト図解】
【納得いく治療法を選択するために】
近年、食道がんを取り巻く状況は大きく変化しています。
鑑視下手術はますます広がりをみせ、
手術支援ロボットを導入する医療機関も増えています。
術前補助療法と手術をおこなったあと、従来の抗がん剤とは作用のしかたが
異なる新しい薬が使われる例もあります。
治療法の種類が増えるほど、自分にとってなにがベストの選択か、
悩まれることも多いでしょう。
医師に自分の状態をよく聞き、提案された治療法について自分でも調べ直してみましょう。
がん治療はなんらかのマイナス面があります。
体にやさしいなどという言葉も使われますが、
あくまでも従来の方法と比較してのことです。
自分が望む治療法だけでなく、食道がんそのもの、そして食道がんの
治療法全体を広く理解する必要があります。
納得できる治療を受けるには、正しい知識をもつことが不可欠です。
患者さん自身の覚悟と努力が悔いのない選択につながります。
みなさまが本書を活用し、よりよい治療を受けられることを願っています。
(まえがきより)
【主なポイント】
*進行するまでほとんど無症状、気になる症状があれば放置しないで
*のどや胃にもがんを併発する重複がんが多い
*治療方針の立て方は、病期(ステージ)、悪性度などを目安にする
*主な治療法は手術療法、化学療法、放射線療法、内視鏡治療。組み合わせることも
*モニターを見ながら手術する「鏡視下手術」「ロボット手術」をおこなう医療機関が増えている
*手術を受けない場合の標準的な治療法「化学放射線療法」
*保険適用の新しい治療薬「免疫チェックポイント阻害薬」の働き方
【本書の内容構成】
第1章 食道に、いったいなにが起きている?
第2章 状態に合わせた最良の治療法を選ぶ
第3章 手術を受けることになったら
第4章 抗がん剤と放射線で治すとき
第5章 治療後の生活をいきいきと過ごす
内容説明
納得いく治療法を選択するために。がんの深さや転移の状況は?より確実に治すには?食道がんの基礎知識から最新治療までを徹底解説!
目次
1 食道に、いったいなにが起きている?(“食道のしくみ”首からみぞおちまでをつなぐ一本の管;“食道がんができる部位”食道の中央付近に多いが下部でも増加傾向 ほか)
2 状態に合わせた最良の治療法を選ぶ(“食道がんの検査1”内視鏡検査なら小さながんも発見できる;“食道がんの検査2”がんの進みぐあい、広がりぐあいを調べる ほか)
3 手術を受けることになったら(“内視鏡治療1”ごく早期なら病巣を粘膜下層ごと取り除く;“内視鏡治療2”取り残しの可能性があれば追加治療 ほか)
4 抗がん剤と放射線で治すとき(“化学放射線療法”抗がん剤と放射線を組み合わせて治療する;“化学療法”全身に散らばったがん細胞を攻撃する ほか)
5 治療後の生活をいきいきと過ごす(“治療後のリハビリ1”呼吸、飲み込み、発声の練習を始めよう;“治療後のリハビリ2”永久気管孔は衛生管理に注意。発声法も練習 ほか)
著者等紹介
細川正夫[ホソカワマサオ]
1968年北海道大学医学部卒業。69年市立旭川病院、71年国立がんセンター病院(現・国立がん研究センター中央病院)外科レジデント、74年北海道大学病院第2外科(現・消化器外科2)。81年恵佑会札幌病院を開設し、院長。84年理事長兼院長。2010年より院長を退き、社会医療法人恵佑会理事長、2018年より同会長。専門は消化器の悪性腫瘍、とくに食道がん。恵佑会札幌病院は、悪性腫瘍の症例数が全国有数で、とくに食道がんの治療に関しては全国の指導的立場にある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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