出版社内容情報
孤立した無菌病棟に、少年と少女。
翌朝、一人だけになった。
☆☆☆
『ジェリーフィッシュは凍らない』の著者による
甘く切ない青春の痛みをまとった
本格ミステリ
☆☆☆
無菌病棟、通称《クレイドル》。
タケルと、コノハ、二人だけが入院する施設が、大嵐で貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。
不安と焦燥を抱え、日付を越えた深夜──。
コノハは胸をメスで刺され、死んでいた。
二人きりのはずの無菌病棟で、外気にすら触れられない彼女を誰が殺したのか?
震える結末!
内容説明
無菌病棟、通称“クレイドル”。タケルと、コノハ、二人だけが入院する施設が、大嵐で貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。不安と焦燥を抱え、日付を越えた深夜―。コノハは胸をメスで刺され、死んでいた。二人きりのはずの無菌病棟で、外気にすら触れられない彼女を誰が殺したのか?震える結末!
著者等紹介
市川憂人[イチカワユウト]
1976年、神奈川県生まれ。東京大学卒業。2016年『ジェリーフィッシュは凍らない』で、第26回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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papako
37
密室つながりでこちらを。切ないお話だったんですね。まさかそんな真相とは。そこが伏線だったとは。これもコロナ禍小説なんですね。この小説は、あのコロナ禍を経験してからこそ楽しめるのかも。いやしかしこの先は?2024/12/26
三代目けんこと
17
この終着点は、切な過ぎるって、、、。切なすぎるよ😢2024/12/06
おうつき
17
外界から隔離された無菌室で生活する少年と少女。嵐のせいでクローズドサークルとなり、二人しかいない空間で少女が殺されているという設定に興味を惹かれる。この題材でどうやったら納得のいくラストを作れるのだろうと読みながら考えていたが、成る程絶妙なラインを突かれた気がした。世界の謎に少しずつ迫っていく過程に緊迫感があり、多少だれた部分もあるが最後まで楽しめた。2024/10/29
なみ
17
無菌病棟に入院する2人きりの患者であるタケルとコノハは、険悪な関係性だったものの、少しずつ歩みよっていく。 しかしある日、嵐により無菌病棟は密室となってしまい、さらに、胸をメスで刺されて死んでいるコノハが発見され──。 コノハを殺したのは誰なのか、だけでなく、あらゆる謎が提示され続け、衝撃的な新事実が次々と判明する展開が面白かったです。 絶望的でありながら感動的なラストに、胸を締め付けられました。2024/06/07
lucifer
13
嵐により孤立してしまった『クレイドル』とよばれる無菌病棟に取り残された少年と少女。2人しか居ないはずなのに、翌朝少女は殺されていた。 前半はボーイ・ミーツ・ガールな青春物風たが、出会った場所が悪いせいか不穏な空気を終始漂わせてるせいか、青春物としては楽しめないがそれが良い。そして、災害が起き更に翌日殺されたとしか思えない少女の死体が発見され、ここから一気にミステリーが加速し、あれよあれよと言う間に今まで信じてたものが崩壊していく様が堪らなく面白い。が、真相がわかった時の侘しさは半端なかった。2024/03/27