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出版社内容情報
あなたにはこの謎が解けるか――。
法月綸太郎と方丈貴恵がフーダニットで、我孫武丸子と田中啓文がホワイダニットで、北山猛邦と伊吹亜門がハウダニットで、読者皆様に挑戦します。
内容説明
ミステリー作家6名による読者への挑戦状。WHO?誰が、WHY?どうして、HOW?どうやって―殺したのか。“解答編”は袋とじの中に!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
117
「読者への挑戦」形式の本格ミステリ・アンソロジー。各作家さんの特徴を味わえて愉しく読めた。好みだったのは法月さんと方丈さん。動機やトリックの推理も巧みに組み合わさって読み応えがあった。啓文さんのには一発で分かる仕掛けがあったようで、そのらしさに思わずニヤリと。問題編、解決編と続くが、実は一番面白く読めたのは推理編。何と作家さんが互いの謎解きに挑戦。その中身を読むと、えっそこに注目するのとかそんな発想するんかいとか思わずツッコミたくなることも。それこそが世のミス研の人たちが楽しんでいることなんだろうなと。2024/02/25
aquamarine
72
メフィスト誌で会員向けに行った読者への挑戦シリーズをまとめたもの。フー、ホワイ、ハウに、2名ずつの作家さんが書き下ろし、しかも相手の作家さんの謎にも挑戦している。方丈さんの「封谷館の殺人」は王道でワクワクするし、北山さんの「竜殺しの勲章」も期待通り。好みはこれこそホワイだ!と感激した我孫子さん「幼すぎる目撃者」、ハウだけでなくずっしりと余韻の残った伊吹さんの「波戸崎大尉の誉れ」。ミステリ作家さんでも必ずしも出題者と同じ解答は出なかったり、他の解答でも納得できそうだったり、挑戦した結果も楽しい一冊だった。2024/02/10
オーウェン
62
6人の作家がミステリの企画として作った作品。 フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットに絞った中で作られたミステリ。読者への挑戦に加えて、解答編が袋とじになっている。 企画として面白いのは他の作家も解答をしており、そういう視点があるのかという驚きも。 法月さんは都合上残りの5作全部に解答を載せており、そこも楽しめる。 6作の中ではフーダニットを見つける方丈さんの「封谷館の殺人」が出色。 ただの犯人当てだけかと思いきやの仕掛けがありで、これは読めなかった。 2024/04/27
シャコタンブルー
61
お手上げ状態の時間だった(笑)6人の作家が出題した「誰が」「どうして」「どうやって」の各2問ずつの謎解き挑戦状には手も足も出ないで完敗。犯人当てはよくあるが犯行動機を当てるのは更に難題だったかも。どの問題も1、2分だけ考えてみたが直ぐに諦めて解答編を読んだ(笑)出題作を他の作家が独自の推理を掲載しているところがユニークだ。的外れな解答も多いがほぼ正解な解答もあったので驚いた。なかでも方丈貴恵さんの恐るべき推理力は圧巻だった。各作家の「あとがき」は出題と解答への苦心と参加した喜びが語られて楽しめた。2024/02/11
雪紫
59
フーハウホワイ。法月さんを始めとした6人のミステリ作家が「読者への挑戦状」付き小説(推理過程含め。法月さんは全話掲載!)。法月さんのはカンで犯人このひとかな、と思ってた身には方丈さんの解答と手順のエレガントとわからかった部分見て、犯人当てってこういうものだという綺麗さを魅せられた気がしたわ・・・(世の中「読者への挑戦状」をミスリードに使ってくるミステリあるからな・・・好きだけど)。法月さん、正解不正解関係なく綺麗な解答強くてミステリ作家の思考を見せられたわ・・・。個人的にはハウダニット2品が好み。2025/02/09