出版社内容情報
慶長20年(1615年)3月、戦乱の気配が再び漂い始める。前年の暮に成った、いわゆる「大坂冬の陣」の和議が早くも崩れようとしていた。和議の条件で棄却された二の丸、三の丸の堀や柵が再建され始めていたのだ。それに対し徳川方は、牢人の解雇か豊臣家の移封を求めるが、豊臣家はそれを拒否。徳川と豊臣はついに手切れとなった。総勢15万を下らない徳川方に対し、豊臣方はその約半分。しかも「冬の陣」のときと違って、堀のない城では豊臣方は打って出るしかないのだ。──緒戦で命を懸けて戦う後藤又兵衛や藤堂高虎、浅野長晟。豊臣を滅亡させることを躊躇う徳川家康。牢人集を制御できない大野治長。乾坤一擲を狙う真田信繁。呪縛を乗り越えようとする豊臣秀頼。諸将の思惑が入り乱れるなかで、いよいよ戦乱の世の終止符が打たれる!
内容説明
慶長二十年(一六一五年)、前年に成った「大坂冬の陣」の和議が崩れた。総勢十五万の徳川方に対し、豊臣方はその半分。しかも堀のない大坂城では豊臣方は打って出るしかない。豊臣殲滅を躊躇う徳川家康。乾坤一擲を狙う真田信繁。思惑が入り乱れるなか、戦国の世に終止符が!人気書下ろし歴史小説シリーズ。
著者等紹介
矢野隆[ヤノタカシ]
1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。その後、『無頼無頼ッ!』『兇』『勝負!』など、ニューウェーブ時代小説と呼ばれる作品を手がける。また、『戦国BASARA3 伊達政宗の章』『NARUTO‐ナルト‐シカマル新伝』『THE LEGEND&BUTTERFLY』といった、ゲームやコミック、映画のノベライズ作品も執筆して注目される。’21年から始まった「戦百景」シリーズ(本書を含む)は、第4回細谷正充賞を受賞するなど高い評価を得ている。また‘22年に『琉球建国記』で第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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