出版社内容情報
「人間の生」とは一体何なのか。今から100年前、人類学者たちはその答えを知ろうとしてフィールドワークに飛び出した。マリノフスキ、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドという4人の最重要人物から浮かび上がる、人類学者たちの足跡とは。これを読めば人類学の真髄が掴める、いままでなかった新しい入門書!
内容説明
人類学100年のダイナミックな知的格闘を一望し、最前線まで一気に誘う、読み始めたら止まらない!入門書の決定版。
目次
はじめに 人類学とは何か
1章 近代人類学が誕生するまで
2章 マリノフスキ―「生の全体」
3章 レヴィ=ストロース―「生の構造」
4章 ボアズ―「生のあり方」
5章 インゴルド―「生の流転」
終章 これからの人類学
著者等紹介
奥野克巳[オクノカツミ]
1962年生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
63
人類学と聞いても、言語や社会的慣習などについて研究する文化人類学ぐらいしかイメージできませんでした。本書では、人類学を「人間とは何か」という根源的な問いの探求と定義し、人類学の四人の最重要人物の足跡から人類学を解説。人類学が、とても広大な学問領域ということは分りました。【ブロニスラフ・マリノフスキ「生の全体」】【クロード・レヴィ=ストロース「生の構造」】【フランツ・ボアズ「生のあり方」】【ティム・インゴルド「生の流転」】2024/09/11
榊原 香織
59
また文化人類学じわじわ来てるようでうれしい。インゴルドて知らなかった。新しい人類学の中心人物。新書にしては、やや難しい(最新部分の説明が)2023/12/03
kinnov
31
人類学100年の流れを、マリノフスキ、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドと言うエポックメイキングな4人の学者を通して解説する、初心者に向けた一冊。単なる解説書のようだが、作者が投げ掛けるのは、知識や教養ではなく本質にある「人とは何か」「生きるとは何か」と言う問いを考え続ける事の重要性だ。特に現役のインゴルドの思想-対象を客体として観察し記述する知識ではなく、対象と共に生きて感じとる知恵こそが生物社会的存在であるヒトを知る方法である-を熱く語り考える事に導いてくれる。時には深く思考する事は愉しい。2023/10/11
特盛
25
評価4/5。文化人類学ってどういう学問か?の見取り図。19世紀グローバル化する西洋社会において現れた安楽椅子探偵的社会思想に我慢ならなく世界に飛び出したマリノフスキー。構造主義の祖レヴィストロース、延々内部に対立を抱えたアメリカならではの人類学を創始したボアズ、人類学のポストモダン的インゴルド。この4人を主要人物として、人とは何か?を探求する学問である人類学を紹介してくれる。これって文学に近いんじゃないの?って世界観も少し感じたのが正直な印象だが魅力的な分野だ。2024/04/20
tsu55
23
人類学100年の歩みを代表的な4人の人類学者の紹介を通してやさしく解説。 マリノフスキ、レヴィ=ストロ-ス、ボアズまでは何となく理解できたような気がするけれど、インゴルドになると、なんだか解ったような解らないような、モヤモヤ。2024/07/28
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