出版社内容情報
呪われたトラックBT21号の運転手4人が次々と殺され、史郎が精魂を注いだ新事業も立ち行かない。
すべては闇の住人、成沢が仕掛けたことだった。
愛する鏡子まで成沢の罠に陥り、史郎は苦悩の選択をする――。
一方の琢磨は、現代に残っていたBT21号を手に入れる。
「物語」のすべてがつまった圧倒的大作。
内容説明
タイムスリップした琢磨が目の当たりにしたのは、若き父・史郎が直面した試練の日々だった。闇の住人・成沢が仕組んだ罠、異形の殺し屋『猫寅』との戦い。史郎は愛する鏡子を守ることができるのか。そして、呪われたトラック・BT21号の数奇な運命は―。感動のラストへひた走る、著者渾身の超大作。
著者等紹介
池井戸潤[イケイドジュン]
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。’98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、’11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
40
物語はいよいよ緊迫した展開に。タイムスリップした琢磨が見た過去とは。1台の緑のボンネットトラックに翻弄される若き父・史朗。加速した物語に目が離せない。2023/06/08
KEI
36
著者の初期の頃の作品で、今まで読んだ本とは異色だった。琢磨が精神を病んで絶望を生きた後に、希望はあるのか。タイムスリップした琢磨が目の当たりにしたのは、若き父・史郎が直面した試練の日々だった。闇の住人・成沢が仕組んだ罠、異形の殺し屋『猫寅』との戦い。史郎は愛する鏡子を守ることができるのか。そして、「呪われた」と言われたトラックBT21号数奇な運命は… 琢磨と元妻・亜美は元サヤに戻れるのか?いろいろな要素が混ざり合ったエンタメ作品だった。2025/02/24
ぴかりん
15
Audibleにて。上巻に続いての下巻も、面白すぎてイッキ聴きでした!理不尽な出来事の連続に怒り、絶体絶命な場面ではハラハラしと、物語の世界に入り込んでしまいました。初期の作品のようですが、もしドラマ化されたら話題作になりそうですね。2025/05/16
おひさまリボン
12
戦地から戻って来た人の心の闇は計り知れない。どうにもならない時代だから貧しさから這い上がる為に流される人も多かっただろう。この作品はそういう人間の方が圧倒的に多く出て来る。でも流されず清くあろうと生きた先人もいた。だからこそ平和な今の日本がある。現代でも取り組むべき社会の問題は多々あるが、交通機関が遅れても静かに列に並ぶこの国の人々の道徳心は誇れるものだ。この国を大切に紡いで来てくれた人々に感謝したい。2023/08/29
ゆぽ
8
池井戸さん初期の作品。殺人、死体遺棄、タイムスリップ?など、今の作風からするとなかなか異質な作品なのかも。2024/12/13
-
- 和書
- 詐害行為の基礎理論