出版社内容情報
温泉と旨い料理に癒やされて。
老舗旅館の食事処には、肴と名酒と憩いを求めて人が集う――
累計110万部突破! 『居酒屋ぼったくり』著者によるグルメ小説の決定版、待望の第二弾!
数年前に有名料亭の料理人をある事情から辞めた章は、
素泊まり温泉旅館「猫柳苑」の食事処「ヒソップ亭」の主人に。
新しい仲間も加わり、さらにパワーアップした「ヒソップ亭」。
景気も世情も厳しいけれど、美味しい肴を名酒を求めて今日も誰かが訪れる――
内容説明
温泉旅館「猫柳苑」の食事処「ヒソップ亭」に、新しい料理人・安曇が仲間入り。一人前の料理人目指して熱心に働く彼女を本雇いにできるよう、章と桃子は店の売上を伸ばすため知恵を絞る。だが景気は厳しく、思うようにことは進まない。旅行客だけでなく地元も元気になるような、明るい兆しは見えるのか?
著者等紹介
秋川滝美[アキカワタキミ]
2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。同年10月、『いい加減な夜食』(アルファポリス)で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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しんごろ
163
安曇はいい娘だ。でも、それと経営は別。景気が悪ければ、どこも経営は大変だ。うまく店の売り上げを伸びるように、知恵を振り絞って、安曇を少しでも早く本雇いにしてほしい。安曇は頑張りすぎ。体調だけは気をつけてほしいな。それにしても、相変わらずヒソップ亭の料理は、吞兵衛を刺激するような美味しそうな料理があるなあ。それと取り揃えてる酒もなかなかのものだよ。呑んだことのあるお酒がでてくると思わずニンマリしてしまう。久しぶりに“酔鯨”を飲みたくなった。ヒソップ亭、頑張れ!2023/09/05
となりのトウシロウ
66
温泉旅館『猫柳苑』に併設する食事処ヒソップ亭。猫柳苑での夕食提供に向けて、安曇が仲間入り。ところがコロナ禍直撃で旅行・観光、外食がまともに影響を受けて、猫柳苑もヒソップ亭も辛うじて経営できているものの、新しい事を始める余裕がないという暗くなる背景をモロともせず、美味しそうな料理に旨そうな酒が次々登場。うにを濾して出汁を合わせ、スズキのしゃぶしゃぶは食してみたい!後半には新たな展開が・・・。次回以降も安曇の活躍が見られそうで楽しみ。2024/06/15
真理そら
64
コロナ禍と関連する不況の中で旅館や併設する「ヒソップ亭」は赤字にはならない程度の細々とした経営状況。章の過労を案じる幼馴染夫婦の忠告でパートの料理人・安曇を雇い入れたが彼女の生活を支えるほどヒソップ亭には余裕がない。観光地なので町全体が不況に覆われてついに老舗料亭が店じまいをする事に…。その老舗料亭に顧客に届けていた豪華な弁当を引き継いでくれと頼まれたことで商売の新たな方向性が見えてくる。桃子ちゃんが陽なのが救いだけれど章クンももう少し前向きになってほしい。2023/09/05
坂城 弥生
44
美味しそうなご飯にお酒。新しい仲間も増えて越えなきゃいけないハードルもクリアしてて良かった。2023/12/05
桜
42
宿食抜きの温泉宿に併設するヒソップ亭。コロナ禍も鑑みた薄暗い流れです。 賛否は別れると思うけど、ご都合的であろうとも、陽に割り切るストーリー好き! だって、交通費ですら税金取ろうとするカツアゲ政治なんだもん。今まで社会を支えてきて、(今の不景気に関係なく)裕福に暮らす先輩達が下支えしてくれるなら享受した方がいい! ヒソップ亭の先は安泰だ(*´ω`*)2023/08/04