講談社選書メチエ<br> 人間非機械論―サイバネティクスが開く未来

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講談社選書メチエ
人間非機械論―サイバネティクスが開く未来

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065317785
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0304

出版社内容情報

AIは、人間にはなれない。けれども、AIの進歩は、現代人の思考を変える?
現代科学の系譜をたどり、私たちの世界観を根本から覆す科学論!

近年では、人間の知性を超えるAIが大真面目に考えられている。チェスや将棋のAIが人間を圧倒するだけではなく、ChatGPT、Midjourney(ミッドジャーニー)といった、文章、絵、音楽などの自動生成AIは、近年ますます高度になっている。将来は、様々な分野で機械が人間にとって代わるかもしれない。
実は、このAIの源流にあるのが、コンピューターの父フォン・ノイマンの影響のもと、二〇世紀の知的世界を席巻し、認知科学やSFに影響を与えた科学、サイバネティクスである。しかし、その起源には、現代科学と相反する思想が胚胎していた――。
サイバネティクスの創始者ノーバート・ウィーナーの思想から、その歴史を現代までたどり直し、徹底することで、不確かな世界を生き延びるための生命の科学を立ち上げる。情報・生命・社会の未来を読み解くための、革新的な科学論!


【目次】

はじめに

第1章 機械は人間になり、人間は機械になる?――サイバネティクスの旅路
1 第三次AIブームの先に
2 コンピューティング・パラダイムの浸透
3 原点としてのサイバネティクス

第2章 制御と循環のはざまで――胚胎された岐路
1 フォン・ノイマンの論理
2 ウィーナーの憂慮
3 ベイトソンの調和
4 フェルスターの再帰計算

第3章 セカンド・オーダーへの浮上――観察することを観察する
1 自己の制御を制御する
2 環境のトリビアル化
3 認知的盲点
4 ファースト・オーダーからセカンド・オーダーへ

第4章 オートポイエーシスの衝撃――生命システムとは何か
1 生命の定義
2 生物非機械論の確立
3 生命現象としての認知
4 説明の円環

第5章 現実はつくられる――構成主義の諸問題
1 現実の発明法
2 グレーザーズフェルドのラディカル構成主義
3 共同的な現実構成

第6章 情報とは何か――情報学としてのサイバネティクス
1 サイバネティクスの情報観
2 新しい情報学の台頭
3 情報伝達というフィクション

第7章 まとめと展望――サイバネティック・パラダイムの行方
1 サイバネティクスと二つのパラダイム
2 ネオ・サイバネティクスの応用領域


参考文献一覧

おわりに

内容説明

近年では、人間の知性を超えるAIが大真面目に考えられている。チェスや将棋のAIが人間を圧倒するだけではなく、将来は、様々な分野で機械が人間にとって代わるかもしれない。実は、このAIの源流にあるのが、二〇世紀の知的世界を席巻し、認知科学やSFに影響を与えた科学、サイバネティクスである。しかし、その起源には、現代科学と相反する思想が胚胎していた―。サイバネティクスの思想を現代までたどり直し、徹底することで、不確かな世界を生き延びるための生命の科学を立ち上げる。情報・生命・社会の未来を読み解くための、革新的な科学論!

目次

第1章 機械は人間になり、人間は機械になる?―サイバネティクスの旅路
第2章 制御と循環のはざまで―胚胎された岐路
第3章 セカンド・オーダーへの浮上―観察することを観察する
第4章 オートポイエーシスの衝撃―生命システムとは何か
第5章 現実はつくられる―構成主義の諸問題
第6章 情報とは何か―情報学としてのサイバネティクス
第7章 まとめと展望―サイバネティック・パラダイムの行方

著者等紹介

西田洋平[ニシダヨウヘイ]
1980年生まれ。東海大学講師。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専門は情報学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

無重力蜜柑

16
良著。かなり面白い。胡乱な副題だがあくまで堅い科学思想史の本である。「フィードバック制御」の概念により目的論を機械化したウィーナー。神経活動と記号的な論理処理の等価性をコンピューターに結実させたフォン・ノイマン。この二人の思想を源流とするサイバネティクスは人間や生命を機械と同じ平面で扱う科学であり、「情報」や「システム」といった新たな概念でアップデートされた新たな機械論であった。筆者はこうした世界観をコンピューティング・パラダイムと称し、これが現代にまで圧倒的影響力を及ぼしていると指摘する。2024/05/06

Gokkey

14
生物とは、①自己複製能を持ち、②恒常性を維持し、③自身と外界を隔てる物理的障壁(細胞膜など)を持つという特徴で教科書的に定義されるが、この定義はオートポイエーシスという別の言葉でシステム論的に捉える事も可能だ。ウィーナーに代表されるサイバネティクス的視点から生物を改めて眺めた時、③にも関わらずメルロポンティの「肉」の如く生物と外界は情報(生物の立場で言えば知覚)で繋がり、自律的にシステムを回す。一方で、機械はどこまでも他律的である。本書の要諦は情報論的観点から生物≠機械という論考が展開される6章にあり。2024/02/23

YO)))

14
人間や生物を外部から制御可能な機械として捉える機械論的なサイバネティクス(≒コンピューティング・パラダイム)が普遍化し、「精神の機械化」が加速度的に進行している今こそ読まれるべき一冊。始祖であるノーバート・ウィーナーの思想にも胚胎していた、多元的で非機械論的なもう一つのサイバネティクスに迫る。2023/08/07

Haruki

7
ノイマンを祖とし現代主流の客観的&他律的なコンピューティングパラダイムに対し、同じフィードバックのサイバネティクスを源流とするも環境をトリビアル化する学習や適応という人間・生命の認知メカニズムを探究する2次のサイバネティクスやオートポイエーシスの系譜を解説する。構造そのものがシステムを規定し、構造&オートポイエーシスの維持のためI/Oを認知領域として円環的に構成する。同時に同構造を持つ他/多個体の存在により共感的領域が発生し、更に言語により記述的領域へ階層化する。集団同期的な環境対応=閉鎖系の情報の発生。2024/04/21

Yoshi

4
図書館で予約して長いこと待たされて、楽しみにしていただけに、がっかり。 人間が機械に近づいているということの危惧によって導入されるが、もっぱら、生物とはなにか?という思想の紹介。オートポイエーシスはやっぱり難しい。ここまでの系譜をたどることができるのはGood.独我論的な構成主義の立場をとるとして、どうやって、「客観性」のようなものが構築できるかわからない。ここまで、客観性と対立して、どこに向かいたいのかわからない。この本は誰向けのものなのだろう。。。2023/11/16

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