旋回する人類学

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旋回する人類学

  • 松村圭一郎
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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065313961
  • NDC分類 389
  • Cコード C0010

出版社内容情報

文化人類学ってどんな学問?

黎明期の先駆者たちから、ラトゥール、インゴルド、グレーバーまで。
繰り返されてきたパラダイム・シフト(=転回)と研究者たちの「格闘」の跡をたどり、現在地を探る。

6つのテーマ(人間の差異、他者理解、経済行動、秩序、自然と宗教、病と医療)を取り上げ、
ぐるぐるめぐり歩きながら考える、文化人類学の新しい入門書。

【「はじめに」より】
「文化人類学ってどんな学問ですか?」そう聞かれると、いつも言葉に詰まる。「昔は未開社会といわれた民族を研究していたんですが、いまは病院とか、企業とか、軍隊とか、現代的な場所も対象になっています」。そんな言い方をして顔色をうかがう。納得いかない様子なら、「ただフィールドワークという現場に深く入り込んで調査する手法は一貫しています」などと言葉をたす。

うまくストレートに説明できないのは、文化人類学が何度も大きなパラダイム・シフト(=転回)を経験してきたからだ。研究対象が変わるだけでなく、学問の前提となる理論的枠組みがたびたび入れ替わってきた。その変化は、かならずしも連続的な「発展」ではない。むしろ「断絶」や「亀裂」でもあった。そこには、人類学者たちが先人の築いた基盤やその時代の支配的概念を批判的に乗り越えようと格闘してきた足跡が刻まれている。

(中略)
私たちはいったいどんな世界をつくりだそうとし、現実にどう世界を変えてきてしまったのか。それは、人類学という一学問に限らず、いまの時代を生きるすべての人にとって切実な問いである。人類学の一筋縄ではいかない旋回の軌跡をたどりなおす過程は、その問いへの向き合い方がいくつもありうることを確認していく作業でもある。


【目次】

1章 人間の差異との格闘
1 「差異」を問う
2 構造のとらえ方
3 未開と近代


2章 他者理解はいかに可能か
1 他者理解の方法
2 揺らぐフィールドワーク
3 存在論へ

3章 人間の本性とは?
1 社会から個人へ
2 形式主義と実体主義
3 近代への問い

4章 秩序のつくり方
1 法と政治の起源
2 国家と政治
3 国家なき社会

5章 自然と神々の力
1 宗教とアニミズム
2 神の概念
3 自然と人間

6章 病むこと、癒やすこと
1 災いの原因
2 医療人類学の地平
3 ケアの視点

7章 現在地を見極める
1 二分法の問い直す
2 変革と実践の学問へ


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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チェアー

9
第4章の「秩序のつくり方」で述べられている国家についての議論の変遷はとても参考になった。国家を文明の産物とみる見方から、国家がなかった集団があったことに言及し、グレーバーは国家と非国家の間で行き来する人々がいたことを明らかにする。全体的に難しすぎて読み飛ばした部分が多数。人類学の素養がなければ読み通すのはかなり難しいか   2023/06/13

タナカとダイアローグ

8
人類学150年の歴史を松村先生のパースペクティブで説明してくれている。かつては植民地支配の知識として、今は資本主義の解毒剤として人類学は有用だと思う。民主主義だって、非西洋起源があるわけで、近代(ヨーロッパ発)がすべて最先端な訳ではない。貨幣に代替されずとも人間関係は維持される。発展(必要?)はなくとも自殺は無いなど、生きてるってなんだろうを問い直す人文的な仕事でもある。科学的じゃない批判もありながら、実験現場にも参与観察することで、呪術とそんなに変わらんくない?と相対化する懐の深い学問。グレーバーを追う2023/09/03

Kyohei Matsumoto

6
松村先生の本。密かに医療従事者に大人気である。この本は人類学に興味ある人は全員読んだ方がいいというくらい重要書物だと思われる。西洋でないものを探究する試みとして始まった人類学という学問はいろんなパラダイムの変遷を経て今は世界の見え方が多層である実態を他者と共に探究する学問として地平が見えてきたのだ。とても面白い本だった。人類学の姿勢を学んだら生きることが楽しくなるだろうと思う。なぜなら人類学にとって世界は豊かで新たな発見が絶えず起こり他者とともに学び変容していくことだから。生きることを楽しむ学問なのだ。2023/05/31

馬咲

5
異なる社会・文化を比較し差異を浮き彫りにすることが、翻って自分達の社会の側にも新たな見方を促す。そうして人類学は未開/文明のような二分法や「進化」「発展」といった単線的な思考から脱却すべく、自己批判を繰り返してきた。その姿勢の本義は、そうそう綺麗にカテゴライズできない複雑な現実を捉え直すため、分かりやすい答えを求めるのではなく「問い方」の可能性を広げていくことにある。「旋回」は、そんな人類学の格闘の様相を表す的確な言葉選びだと言える。自身が安住している世界観に積極的に揺さぶりをかけにいく姿勢、見習いたい。2023/06/27

わし

2
右往左往する人類学、ダンスする人類学 『旋回する人類学』(松村圭一郎)書評 https://gendai.media/articles/-/109278 『旋回する人類学』でめぐる文化人類学の軌跡と現在地 https://10mtv.jp/pc/column/article.php?column_article_id=3854 2023/10/08

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