出版社内容情報
POP思想家水野しず、待望の初論考集にして決定版。
一見難解なのに、驚くほど読みやすい。理解(わかっ)てしまう面白さ。面白くて、胸を打つ。
今の世の中に決定的に足りない得体の知れない余白に鋭く切れ込みを入れ、混濁した現実味を攪拌する一冊。
冷笑系論考に飽き飽きしている全ての人に送る熱笑系論考集!
内容説明
“先の見通せない時代”と言うが、時代は全部そうだからこちらから「やりに行く」しかない。「新説」で「真説」で「親切」な人間論。
目次
1 気さく(本は全部読まなくてOK;「障がい者」という表記は使わなくてもいい;自分のことを矢沢永吉だと思い込んでいる人々 ほか)
2 マシ(「ガルマは死んだ」構文で分かる、誰もが理解できる文章の書き方;冷酷・自由・正直な「フランス映画脳」;無尽蔵に理不尽なクレームVS事実の指摘 ほか)
3 演繹―残像として意志として(提言 テディ・江角マキコ(概念)はドーナツである
我々は悠長に隠れミッキーを探している場合ではない
ポーツマス ほか)
著者等紹介
水野しず[ミズノシズ]
POP思想家/イラストレイター。1988年生まれ。岐阜県出身。武蔵野美術大学造形学部映像学科中退。「嫌さ」表現のスペシャリスト。論考のほか、イラストレーションや短歌でも独自の表現を追及。面白くて新しい雑誌『imaginary』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずー
7
「ソーラン節」の章が笑ったしかなり好き(ハロプロ好きは必読)あとがきの「人間は若干マシになり続けるしかない」というところになんか泣きそうになった。堂々と物質としての本を買い込み、そこに置いておこうと思った。2023/05/15
KGG23
7
論考集とのこと、初読み。小難しい表現が多いが、その言葉遣いが面白く、よく分からないものもあったが、笑える話も多くサクッと読めました。最後の一編は大爆笑でした。現代の哲学書というのは、こういう感じなんすかね。気がむいた時に、再読したいかな(古本屋に売らずに取っておこうと思った次第)。2023/05/14
ソニックゆうすけ
6
著者のトークショーに行き、その独特の人柄と考え方にまず魅力を感じ、読み始める。POP思想家を謳っているだけあって、テーマは現代風なものが多いが内容はしっかり思想。その内容には特に触れませんが、共感もあるけど、自分としてはそこではなく、何でも考えるという事の楽しさをまた思い出させてくれた書です。紙の本への愛も随所に感じられる一冊で、それは装丁やフォント、そして何よりも文章そのものにそれが感じとれます。2023/05/09
ナオミ
5
本から得られる幸福が詰まりまくっている買うしかないお得すぎる一冊。著者は本という物体そのものを愛しているから、紙本で読むにふさわしいデザインになっている。電子書籍で買わない方がいい。しかし親切すぎるがゆえにKindleでも販売されており、つい購入してしまった。本はあらゆる複製芸術の中で最も値段に対する価値が高く、書いてあることを読んで自ら考えるから余計におもしろい。本当にその通り過ぎて、わたしも生まれた瞬間からどうしようもなく手遅れだけど本読んでマシになりたいな。2023/05/28
なつのおすすめあにめ
5
オレもミスドになる前のミスタードーナツ好きだった事を思い出せました。ありがとうございます。2023/05/18
-
- 和書
- くらげのりょかん