出版社内容情報
そもそも「地政学」とは何か?
地理的条件は世界をどう動かしてきたのか?
「そもそも」「なぜ」から根本的に問いなおし、激動世界のしくみを深く読み解く「地政学入門」の決定版!
現代人の必須教養「地政学」の二つの世界観を理解することで、17世紀ヨーロッパの国際情勢から第二次大戦前後の日本、冷戦、ロシア・ウクライナ戦争まで、約500年間に起きた戦争の「構造を視る力」をゼロから身につける!
「一般に地政学と呼ばれているものには、二つの全く異なる伝統がある。『英米系地政学』と『大陸系地政学』と呼ばれている伝統だ。両者の相違は、一般には、二つの学派の違いのようなものだと説明される。しかし、両者は、地政学の中の学派的な相違というよりも、実はもっと大きな根源的な世界観の対立を示すものだ。しかもそれは政策面の違いにも行きつく。たとえば海を重視する英米系地政学は、分散的に存在する独立主体のネットワーク型の結びつきを重視する戦略に行きつく。陸を重視する大陸系地政学は、圏域思想をその特徴とし、影響が及ぶ範囲の確保と拡張にこだわる」――「はじめに」より
【本書のおもな内容】
●地政学は「学問分野」ではないという事実
●「英米系地政学」と「大陸系地政学」の決定的な違い
●地政学をめぐる争いは「人間の世界観」をめぐる争い
●ハートランド、シー・パワー、ランド・パワーとは?
●生存圏、パン・イデーン、ゲオポリティークとは?
●日英同盟が「マッキンダー理論」を生み出した
●なぜ戦後日本で地政学が“タブー視”されたのか?
●日米“シー・パワー”同盟が英米系地政学の命運を左右する
●冷戦終焉をめぐる視点――「歴史の終わり」と「文明の衝突」
●地政学はロシア・ウクライナ戦争をどう説明するのか?
●中国とは何か? 「一帯一路」とは何か?
●私たちはどんな時代に生きているのか?
【目次】
はじめに 地政学の視点と激変する世界情勢
第1部 地政学とは何か
第2部 地政学から見た戦争の歴史
第3部 地政学から見た日本の戦争
第4部 地政学から見た現代世界の戦争
おわりに 地政学という紛争分析の視点
内容説明
激動世界のしくみを深く読み解く。現代人の必須教養「地政学」の二つの世界観を理解することで、この500年間に起きた戦争の「構造を視る力」をゼロから身につける!
目次
第1部 地政学とは何か(英米系地政学と大陸系地政学の対峙;地政学理論の対立の構図~マッキンダーとハウスホーファー~;対立する地政学理論の展開~スパイクマンとシュミット~)
第2部 地政学から見た戦争の歴史(ヨーロッパにおける戦争の歴史;地政学から見た20世紀の冷戦;冷戦終焉後の世界とロシア・ウクライナ戦争)
第3部 地政学から見た日本の戦争(英米系地政学から見た戦前の日本;大陸系地政学から見た戦中の日本;戦後日本の密教としての地政学)
第4部 地政学から見た現代世界の戦争(現代世界の武力紛争の全体構図;世界各地域の紛争の構図;自由で開かれたインド太平洋と一帯一路)
著者等紹介
篠田英朗[シノダヒデアキ]
1968年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大大学院政治学研究科修士課程修了。ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス(LSE)博士課程修了、Ph.D.(国際関係学)を取得。広島大学准教授、ケンブリッジ大学客員研究員などを経て、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授(国際関係論)。著書に『平和構築と法の支配―国際平和活動の理論的・機能的分析』(創文社、大佛次郎論壇賞受賞)、『「国家主権」という思想―国際立憲主義への軌跡』(勁草書房、サントリー学芸賞受賞)、『集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保』(風行社、読売・吉野作造賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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