講談社学術文庫<br> 資本主義の本質について―イノベーションと余剰経済

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講談社学術文庫
資本主義の本質について―イノベーションと余剰経済

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065307847
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0133

出版社内容情報

〔それでも、究極的に資本主義は受け入れなければならないシステムなのである。〕

冷戦下ハンガリーにあって社会主義経済の非効率性を明晰に論じ、その後は新古典派経済学に痛烈な批判のメスを入れたコルナイ・ヤーノシュが、
世界経済危機を経験した世界に向けて、満を持して問うた「システム・パラダイム」に焦点を当てる圧倒的論考!
資本主義と社会主義の境界が再び問い直される今こそ読まれるべき、「異端派」の巨峰が遺したメッセージ! 

【本書「日本語版への序文」より】
「私は資本主義を「良い社会」だとは思っていない。多くの点で「悪い」と思っているが、それはちょうどチャーチルの民主主義にかんする見方と同じである。つまり、私は資本主義を、あらゆる実現可能な選択肢のなかでもっとも悪くはないものと見なしているのだ。より重要なことに、私は資本主義を、実際に行われた唯一の選択肢である社会主義よりもずっと良いと判断している。」

【本書の内容】
 日本語版への序文
 英語版への序文
第I部 イノベーションとは何か
 第1章 はじめに
 第2章 資本主義、社会主義、技術進歩
 第3章 技術進歩の転換と加速
 第4章 人は歴史的事実をどう受けとめるか
 第5章 おわりに
第II部 不足経済と余剰経済
 第1章 はじめに
 第2章 財とサービスの市場―余剰の再生産メカニズム
 第3章 財とサービスの市場―概念装置と測定手法
 第4章 労働市場―余剰再生産のためのメカニズム
 第5章 実証的な説明と因果分析
 第6章 余剰経済の効果とその評価
 第7章 一般的図式からの応用
 第8章 おわりに
補論1 自由、平等、博愛―社会主義体制崩壊以後の変化の考察
補論2 一人の東欧知識人の目に映るマルクス
 訳者あとがき
 参考文献
 索引
 訳者略歴

*本書の原本は、2016年にNTT出版より刊行されました。文庫化にあたり訳文を改訂しました。

内容説明

冷戦下ハンガリーにあって社会主義経済の非効率性を明晰に論じ、さらに新古典派経済学に痛烈な批判のメスを入れた著者が、世界経済危機後の二〇一四年、満を持して世に問うた「システム・パラダイム」に焦点を当てる圧倒的論考。資本主義と社会主義の境界が再び問い直されんとする今こそ読まれるべき、「異端派」の巨峰コルナイからのメッセージ!

目次

第1部 イノベーションとは何か(資本主義、社会主義、技術進歩;技術進歩の転換と加速;人は歴史的事実をどう受けとめるか)
第2部 不足経済と余剰経済(財とサービスの市場―余剰の再生産メカニズム;財とサービスの市場―概念装置と測定手法;労働市場―余剰再生産のためのメカニズム ほか)
補論(自由、平等、博愛―社会主義体制崩壊以後の変化の考察;一人の東欧知識人の目に映るマルクス)

著者等紹介

ヤーノシュ,コルナイ[ヤーノシュ,コルナイ] [J´anos,Kornai]
1928年生まれ。ハンガリー科学アカデミー会員、ハーヴァード大学およびコルヴィヌス大学名誉教授。2021年逝去。「不足の経済学」などの新たな概念を提起した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

18
著者はハンガリー人。社会主義体制から資本主義体制への体制移行の経験をもとに社会主義と資本主義を比較し、資本主義ではイノベーションが活発であり、社会主義ではモノ・サービスの供給はいつも不足している「不足経済」であり対して資本主義ではモノ・サービスの供給が需要を超える「余剰経済」であるために資本主義経済の方が社会主義より優れている事を説く。資本主義経済の性質は「余剰経済」であることを踏まえて一般均衡理論などの従来の経済学に異論を呈するなど、これからの経済学を考える上で重要な論点をいくつか提示している。2024/10/20

だいだい(橙)

16
ハンガリー出身の経済学者でありハーバード大学名誉教授でもあるコルナイ・ヤーノシュは若い頃は共産党員でありマルクス主義者であった。しかしハンガリーを含む旧東欧諸国での実情を観察し研究を進めるうちに社会主義体制への疑問が生じる。社会主義は「不足経済」、対する資本主義は「余剰経済」である。資本主義にはもちろん欠点はあるが、自由や民主主義の本質と、市場経済及び私有が分かちがたいということからも、「資本主義の方がましなシステムである」と結論するに至る。実例も豊富で説得力に富む良書。2024/11/12

いとう・しんご singoito2

10
読友さんきっかけ。「良いと思うものを選ぶなら、良いとは思わないものをも同様に選ばなくてはならない」P274、「広い長期的な展望を失わずに、短期的には厳しい選択に向き合う良い指導者を持つ国は幸運である。逆に、そんな指導者を持たない国は不幸である。」P341。これらの言葉を見ていただければ贅言は不要でしょうね。2024/12/01

Ex libris 毒餃子

10
読みやすかったが、理解が及んでいない感じ。システム・パラダイム理論については面白いと感じた。2023/06/27

chiro

6
色々と批判はあるものの結果として資本主義を否定する事はできないという主張はいろんな形で主張されているがこの著者はその本質をイノべーションと余剰経済に焦点を当てて論じている。余剰経済の余剰が何を意味するのかそれは例えばグローバルサウスの余剰労働を利してより拡大させていく方向には搾取という意味での格差問題など課題がたくさんあるもののそうした事も含めて今ある形をどう変えていく事ができるのかという視点で掘り下げており示唆に富んだ内容だと思う。2023/12/24

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