出版社内容情報
『スモールワールズ』『光のとこにいてね』で話題の著者、一穂ミチのきらめきの欠片を集めた作品集。病める時も健やかなる時もーー。あなたの気持ちにぴったり寄り添ってくれる13の物語。甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、味わい深いあなただけの人生がここにある。書き下ろしショートストーリー「透子」も収録。
内容説明
病める時も健やかなる時も―あなたの気持ちにぴったり寄り添ってくれる13の物語。甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、味わい深いあなただけの人生がここにある。
著者等紹介
一穂ミチ[イチホミチ]
2007年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。『イエスかノーか半分か』などの人気シリーズを手がける。『スモールワールズ』で第43回吉川英治文学新人賞を受賞し、2022年本屋大賞第3位となる。『光のとこにいてね』が第168回直木賞候補、2023年本屋大賞にノミネート。『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』など著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
478
最近好きになった作家さんの短編集。沢山入っていて内容も様々で充実していました。『透子』は町に1店舗だけある個人経営の書店が舞台で、私も幼い頃そんな書店に行くのが好きだったので読書家さんは同じような人も多いかも?と思いました。好きな作品は『レモンの目』猫ちゃんを通して繰り広げられる可愛らしいやり取りと思いきや怖い!『永遠のアイ』もSNSのウイルスとわかっていながらやり取りの中で幸せを感じるって、切なくて良かったです。『ごしょうばん』は驚きました。あんな角度から戦時下を描く作品は変わってて珍しくて凄いです。2023/08/06
うっちー
394
ホントヴァラエティに富んだ短編集でした2023/04/16
ムーミン
373
「神さまはそない優しない」「透子」がよかったです。最後まで読んでよかったと思いました。2023/12/07
hiace9000
347
泡沫のように浮かんでは消えていく刹那の感情をつなぎとめ散りばめて、覗いた先に浮かぶ万華鏡のような五味の彩りを読ませる大人向け作品集。長大な時間をも脆くも儚い刹那の揺らぎのように描く『still love me? 』、コテコテの関西ノリで転生を描き、saltyな切ない涙を誘う『神様はそない優しない』が私のお気に入り。一穂さんの原点とも言えそうなBL、官能性たっぷりの作品もあり。秀逸表現はp186『sofa &…』の"賞味期限の切れた恋"にまつわるくだり。この"うたかた感情"を文字へと下す力量、やはり一流。2023/07/31
まちゃ
304
既出の12編と書き下ろしの1編を収録した短編集。特に共通のテーマはありませんでしたが、甘いものから苦いものまで色々なテイストの作品が収められていて、それなりに楽しめました。「ごしょうばん」のラストの「早く戦が来ますように。誰も彼もが飢えますように」は異色。2023/05/28