出版社内容情報
内田 英治[ウチダ エイジ]
著・文・その他
内容説明
警察音楽隊への異動を突然命じられた刑事・成瀬司。現場ひと筋三〇年、一心不乱に働いて、気づけば組織からは時代遅れとはみ出し、家族もバラバラ。異動先にもなじめず、人間関係にも演奏にも不協和音が鳴り響いて―。ミドルエイジの葛藤と、音楽が繋ぐ絆を描く爽快エンターテインメント!
著者等紹介
内田英治[ウチダエイジ]
リオデジャネイロ生まれ。週刊プレイボーイ記者を経て映画監督となる。2017年伊藤沙莉主演の映画「獣道」が多くの海外映画祭にて上映された。オリジナル脚本にこだわり、海外展開を視野に置いた映画作りを行っている。2019年にはNetflix「全裸監督」の脚本・監督を担当して大きな注目を集める。監督・脚本を務めた映画「ミッドナイトスワン」は日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
283
映画脚本がありきで、それを小説化した模様。小説としては、ご都合主義で中身もスカスカな事実は揺るがないものの、映像化するための尺の問題etcを加味して、成瀬を阿部寛でイメージしながら読めば、不思議とそこそこ面白い。映画は楽しめる気がする。書き込み不足に感じる部分も、役者の演技次第で含蓄が備わるのではないだろうか。脚本としては成立しても、ノベライズにあたっては、また別の工夫が必要で、そこが上手くいかなかったということだろう。視点人物が定まっていなかったり、文章技術的な面でところどころ引っ掛かった。2022/07/06
シナモン
132
良かったです。行き過ぎた捜査から音楽隊に異動させられた熱血刑事成瀬の奮闘を描く。吹奏楽が好きでよく地元の県警音楽隊の演奏会に行っていたけど、本来の業務との両立とか裏は大変なんだなぁ。不本意な異動にくさっていた成瀬が仲間とのセッションを通して、今までの凝り固まっていた価値観から抜け出し、柔らかな表情になっていくのが爽やかでした。やっぱり音楽っていいな!今度は映画館で音楽を体感しながらストーリーを追っていきたい。2022/08/23
ツン
108
内田さんという人、映画の方の脚本&監督でもあるんですね。そして、これまでの作品は全裸監督、ミッドナイトスワン。読んでいて、映画が観たくなりました。ミッドナイトスワンも読みたいけど、あっちはせつなそうなんですよね。。2022/09/01
H!deking
81
いいねいいね。ミッドナイトスワンの内田英治監督の新作映画の原作です。成瀬はあてがきしたんじゃないかっていうくらい阿部寛でした。清野菜名は春子の役かな?キャスト好きな人ばっかりなので楽しみ~!2022/07/06
yukision
64
この小説も映画化されていたことも知らなかったが,表紙を見ただけで阿部寛を主人公に置いて読んだ。コンプライアンスという言葉が大嫌いな昭和をを引きずった熱血刑事が組織に合わず,音楽隊に左遷される。予想通りの展開だが安心感を持って楽しめた。2024/10/05