出版社内容情報
平安のお役人もつらかった?
古記録から浮かび上がる庶民たちの人生!
五位以上の貴族と六位以下の下級官人たちの埋めがたい格差、下人同士の闘乱、平安京を彩る諸芸の人びと――。
平和で優雅な時代の苛酷な日常を描き出す一冊。
・上級貴族の邸第は一町四方、下級官人は四分の一町四方が標準
・下級官人は、家に築地塀を築いたり、檜皮葺にすることは禁止
・親が下級官人であれば、出世は事実上閉ざされていた
・任官を切々と訴える書家の申文
・官符を偽作した七十六歳の涙
・清少納言の兄の殺害事件
・道長邸で盗まれた二千両
・下級官人たちの抗議の訴え
・疫病に襲われた平安京の感染対策
・鴨川洪水の被害
・死穢は三十日の忌み
内容説明
古記録から浮かび上がる、庶民たちの人生。叶わなかった任官の望み、天皇の食膳を怠ける官人、内裏の杜撰な警備、平安京を襲った疫病…。五位以上の貴族と六位以下の下級官人たちの埋めがたい格差、下人同士の闘乱、平安京を彩る諸芸の人びと―平和で優雅な時代の苛酷な日常。
目次
序章 摂関期の平安京
第1章 下級官人の仕事(平安人事事情;儀礼という政務 ほか)
第2章 生活のあれこれ(武力による紛争解決―闘乱;権力を笠に着て―打擲 ほか)
第3章 恐怖の対象(平安京を襲った疫病;執政者を悩ませる火災 ほか)
第4章 平安京の人びと(諸芸の人びと;職人たちの平安時代 ほか)
著者等紹介
倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年、三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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