出版社内容情報
高田 崇史[タカダ タカフミ]
著・文・その他
内容説明
茨城県の山中にある寂れた神社の宝物庫にあった陶製の大瓶の一つから、膝を抱える体勢をとった古い白骨死体が発見された。その話を友人のフリージャーナリスト、小松崎から聞いた桑原崇は、大瓶と神社の祭神に興味を抱き、棚旗奈々を含めた三人で茨城へ向かうのだった。警察や郷土史家らが出入りするなか起きる新たな殺人。その死体もまた瓶に入れられていた。QEDシリーズ長編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
113
シリーズ初読みの一冊。よく知る場所、訪れたことのある場所だと面白い。そこに秘められた謎、もしかしたら…を知れるともっと面白い。鹿島神宮、息栖神社、香取神宮のいわゆる東国三社を結ぶ二等辺三角形の真の意味を一つの軸に、ありとあらゆる秘められていたかもしれないものが泉のように湧き出てくるストーリーは全てが興味深く楽しい。鳥居からの参道が真っ直ぐか否かが持つ意味にはなるほど。豆知識も得られながら突き進む結界の中心はドキドキした。常陸の国の由来といい、まさに哀しみ感じる歴史が映し出された印象。しかし、蘊蓄がすごい!2024/12/28
ぶち
82
東国三社(息栖神社・鹿島神宮・香取神宮)には、国譲りの際に地上に遣わされた神様がそれぞれ祀られています。そ平安時代、"神宮" という称号が許されていたのは伊勢神宮・鹿島神宮・香取神宮だけでした。そのうちの二社が京から遠く離れた地にあるなんて… お詣りしたいと思っていたところに、「東国三社を結ぶ三角形の結界の本当の意味」!!という読友さんのレビューを拝読してしまいました。 これは読むしかありません。読んで驚きました。三角形の結界の意味はそういうことだったのか… 東国三社にますます詣でたくなりました。2024/12/23
雪紫
70
事件きっかけでそれにまつわる歴史巡りに行ってたら相変わらず裏で因習があった村で解決編ないつものQED。今回はみっしりじゃなくてすっぽりな瓶詰め遺体。周りからタタルさんより奈々が死神扱いされてるの笑う(まあ、タタルさんいないとこで巻き込まれた前科あるし)。もはやアラフォーなみんな、15年間も事件に巻き込まれるって、時の流れって早いよね・・・。二等辺三角形の謎や事件の絡みがかなり綺麗にまとまってるし最後は奈々同様、心の中で手を合わせたくなる・・・あれ、ventusみたいな引きしてない??2022/07/18
ポチ
53
相変わらず蘊蓄が楽しかったなぁ。やっぱり殺人事件がおきましたね。鹿島神宮、香取神宮、息栖神社に行きたくなりました。2022/04/16
よっしー
25
待っていました、新刊!!今回の旅は東国へ。鹿島神宮と香取神宮は知っていましたが、息栖神宮は知らなかったです。東北三社、行きたいですが…いつになるのやら。相変わらず奈々の行く先々で事件が起こっていますが、今回は捲き込まれに行ったようなものなのでは…と考えてしまいました。祟の蘊蓄もそうだったと言う部分と、過去にそんな話してたかなと思う部分がありつつ、楽しく読了です。今思うと、この難しい話を頭の片隅に残している奈々と小松崎は凄いですね。次回の旅は福岡になるのかな?気長に待ちたいと思います。2022/06/06