金融庁戦記―企業監視官・佐々木清隆の事件簿

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金融庁戦記―企業監視官・佐々木清隆の事件簿

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  • サイズ 46判/ページ数 291p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065259115
  • NDC分類 326.26
  • Cコード C0033

出版社内容情報

金融庁に、「霞が関のジローラモ」と呼ばれた男がいた。
カラフルなワイシャツに、足元はデッキシューズ。ジムで鍛え上げた上半身にスポーティな短髪で、ひときわ目立つ存在だった。
佐々木清隆――
開成高校、東大法学部を卒業して1983年、絶頂期の大蔵省に入省したエリート官僚だが、「保守本流」の道は歩まなかった。
入省直後から「大蔵省の文化」に疑問を持ちはじめ、二度にわたるパリのOECD(経済協力開発機構)勤務で各国の金融政策担当者や中央銀行職員と交流を深めた。
帰国後、金融検査部に配属され、そのまま新たに発足した金融監督庁に移る。
一方、「保守本流」の大蔵省は、バブル崩壊後不祥事とスキャンダルにまみれ、組織改革を余儀なくされた。時代はもはや旧来型の「護送船団」を必要とせず、金融当局は続発する金融事件への対処を迫られた。
「異能の官僚」が活躍する舞台が、そこにあった。
佐々木は独特のセンスを発揮して、次々に発生する金融事件に対処していくことになる。

クレディ・スイスによる「飛ばし」。
クレスベール証券のプリンストン債。
株式市場のハイエナと呼ばれる企業群。
カネボウの巨額粉飾事件と、それを見過ごした中央青山監査法人。
ライブドア、村上ファンド事件。
多額の企業年金を運用失敗で溶かしたAIJ投資顧問。
日本を代表する大企業・東芝の不公正ファイナンス。
そして仮想通貨(暗号資産)の流出――。

叩いても、叩いても、規制の枠の外側から次々沁み出てくる金融不正。
しかもそれに対処する金融庁、証券取引等監視委員会など金融当局は法整備も人員の補充も追いつかず、検察の「秘密主義」に振り回されたうえ、縦割り組織の弊害も抱えていた。
まるで銭形警部のように、「最新の金融犯罪」を追いつづけた。
底なし沼のような腐食の連鎖に立ち向かった金融官僚の、挑戦の20年。

内容説明

カネボウ、オリンパス、ライブドア、村上ファンド、AIJ投資顧問、東芝、そして仮想通貨。続発する平成の金融事件を追った、「異能の官僚」の奮闘。

目次

序章 エリートが輝いていたころ
第1章 最強官庁の揺らぎ
第2章 舐められてたまるか
第3章 ヒルズ族鎮圧
第4章 私書箱957号
第5章 不正会計の連鎖
第6章 仮想通貨の衝撃
終章 二十年の総括

著者等紹介

大鹿靖明[オオシカヤスアキ]
1965年、東京生まれ。早稲田大政治経済学部卒。88年、朝日新聞社入社。アエラ編集部などを経て現在、経済部記者。著書に第34回講談社ノンフィクション賞を受賞した『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』(講談社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

98
大蔵省で傍流の金融監督畑を一貫して歩み、山一證券などの証券不祥事、ライブドア・村上ファンド事件、カネボウ・東芝などの粉飾、監査法人の処分など、数多くの金融不正に対処した佐々木清隆さんを描いた一冊。佐々木さんを形容する言葉の数々(現場に積極的に足を踏み入れる、講演で思い切ったことを言う、自らアジェンダ・セッティングできる、外部の人との情報交換を大切にする、でも割り勘は貫く、大蔵官僚には珍しく悪と戦う男)は、現在の官僚を真逆にしたみたい。こういう異能の人をちゃんと見抜いて抜擢した上司がいたことにも救いがある。2022/08/23

KAZOO

94
佐々木清隆さんというと私は何回か講演を聞いたことがあります。金融庁の方とは言え着るものやリュックをみたりして金融庁では収まりきらない人だという気はしました。このドキュメンタリーを読んでも本流とは言えない部署にいたにもかかわらず結構大きな事件などに関わってきているということは何か持っているのでしょう。かなり知っていることが大きいのですが役所の視点から見たこのようなものも面白いと感じました。2022/03/02

Lara

89
当読書メーター「お気に入り」氏の感想文をきっかけに、興味深く読ませていただいた。大蔵省、金融庁での30年超の官僚時代、時代を象徴するような数々の事件を扱った。「損失補填」「接待汚職」「クレディスイス」「ライブドア」等々。これら金融犯罪に対して、行政側としていかに対処してきたか。方やOECD,IMF 計10年の海外経験、英語が堪能、官僚以外の知人、海外機関との交流、等々この種、佐々木清隆氏のような人物の登場が待たれます。2022/11/15

TATA

45
大蔵省に入省し、その後金融庁で検査畑を歩んだ佐々木氏にまつわる金融監督行政のアレコレ。回顧録というよりは金融犯罪の記録と硬直的な金融行政への仄かな批判も。日本を食い物にしようとする外資系金融機関を叩き、一方、損失隠しにひたすら励む国内の金融機関、事業会社、さらにそれに加担する監査法人を暴く。日進月歩の金融犯罪に硬直的なマニュアルで立ち向かうのは土台無理なコト。結局、外様、傍流の力を借りなければならないというのは自明。個々の事案の記載はあっさりしてるところもありましたが、全編通じて迫力ある内容でした。2022/09/04

koji

21
本書の主人公佐々木清隆さん(1961年生)は、元財務官僚ながら、一見ちょい悪親父風の風貌と官僚らしからぬ言動で、主に金融行政畑を歩んだ異能の官僚。著者大鹿靖明さん(1965年生)は朝日新聞出身の経済ジャーナリストで、耳目を賑わした平成末期の大型経済事件の数々の著書でも知られています。著者の主人公へのインタビュー記事から構成された本書は、そのまま平成の数々の大型経済・金融事件の回顧録にもなっています。佐々木さんは毀誉褒貶あったようですが、その(事件の本質を突く)嗅覚とネットワーク力は評価すべきと感じました2022/08/14

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