出版社内容情報
夢も目標もあるのに決断に時間をかけて周りを苛立たせてばかりの僕。要領が良いのか悪いのか不明な男子が家族を得るまでを描く「されど私の可愛い檸檬」。さらに《理想》を体現する姉に慄く妹や、大きく揺らぐ小さな家族のために奔走する夫の姿を描く、理不尽で面倒だけれども愛するしかない戦慄含みの家族小説集。
内容説明
夢も目標もあるのに決断に時間をかけて周りを苛立たせてばかりの僕。要領が良いのか悪いのか不明な男子が家族を得るまでを描く「されど私の可愛い檸檬」。さらに“理想”を体現する姉に慄く妹や、大きく揺らぐ小さな家族のために奔走する夫の姿を描く、理不尽で面倒だけれども愛するしかない戦慄含みの家族小説集。
著者等紹介
舞城王太郎[マイジョウオウタロウ]
1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。’03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mntmt
10
会話が流れている。2022/01/17
huchang
5
家族はコワいの。いちばん身近にいたはずだけど、コワくて震えが来る話。言語化を何とか試みて、相手に届かせるのを良い意味で諦めながら、試みるのをやめないでいるのは、祈りにも似てる。しかし、祈る人はコワいんだわ。まっすぐだから。って震えながら読んでたらさあ、電車人身事故で止まっちゃって。もうホント、なんなんだ。2024/02/14
せの
3
──本当にかけがえのない人間なんていないの。2024/01/04
栄吉
3
★★☆☆☆ 家族小説3遍。どのお話しも心が痛くなる。表題の「されど私の可愛い檸檬」では…。おいっ!と突っ込みが入ってしまう…。2022/06/15
すったもんだ
3
林檎に続いて。ドナドナ不要論が好きだった、けど……怖かったなあ(笑)。雰囲気がホラーだったよ。トロフィーワイフはビットマグネットと淵の王の家乗っ取りを思い出した。されどは最初好みじゃないなーと読んでいたが最後の方でアリになってきた。すごく普通の出来事なのにめちゃくちゃに追い詰められるお話。林檎よりキツいお話ばかり。2022/02/09