出版社内容情報
ミステリ;本格ミステリ;島田荘司;家族愛;福ミス;薬学;福山ミステリー文学新人賞;
内容説明
栃木県北部の寒村の移住推進課に勤務する雨貝愛子は、新聞のPR記事を目にし、疑念と職務上の憤り、そしてわずかな期待をもって長野県にある多幸村を訪れた。村人は皆、一様に親切で愛想がよく、幸福そうに見える。しかし、夫と息子を事故で亡くした愛子にとって、移住するだけで幸せになるという話はとうてい納得できるものではない。幸福の理由を探している中で、村では不審な事故死が相次いだ。自身も疑われる中で、愛子はさらなる事件に巻き込まれる…。
著者等紹介
平野俊彦[ヒラノトシヒコ]
1956年栃木県出身。東京薬科大学卒業後薬剤師となり、薬学博士を取得。元東京薬科大学薬学部臨床薬理学教室教授。古今東西のミステリーを愛読し、2016年より著作活動をはじめ、2020年、『幸福の密室』で島田荘司選第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うまる
36
前作と韻を踏んでるタイトルが好き。3作目もこのパターンを期待しちゃうけど難しいでしょうか。 密室より、必ず幸福になれる村の謎の方が面白かったです。ただ、どこまで専門的な話を許容できるかで、好き嫌いは分かれそう。一般的な人には推理しようがない事を明かされて、へぇなるほどと思えるなら良いと思います。タイトルから密室の面白い話を期待すると厳しいかな。密室自体は、事件が起きた時の描写を読んでる時点で気付く人が多数だと思います。総合的には前作の方が好みでした。2022/02/25
You
6
ったくとんでもねえところだぜ長野県ってとこはよ。民俗学サスペンスと思ったら突然バイオガチ勢らによる分析小説になってもうた。RNAで転写って何〜。高一生物の浸透圧の段階で挫折したゴミクズ文系の私のためにもっと噛み砕いてほしかった。カフェの息子聡明すぎんか。役割語の多用、奥行きがなく都合のよい登場人物配置、台詞回し、単純なトリック等、随所に拙さは見えるが、真相はなかなか面白かったし、ラストをあの手紙で〆るのも余韻があった。専門的解説を素人にも判る小説に落とし込む技術を今後頑張って磨いて欲しい。(偉そうな感想)2023/12/29
ムーミンママ
4
「入村者は必ず幸福になる」うーん( -_-)o 何か 胡散臭いと思っていたら案の定。。汗 2022/09/11
ぶーちゃん
3
初めての作家さんです(^o^) なんかどきどき😍💓しながら読んだよ すごく科学的だった2023/07/08
HaruNii
3
住んでいる人が皆幸福になるという長野県多幸村。栃木県羽賀野村の移住推進課勤務の雨貝は秘密を探るべく多幸村を訪れる。秘密を探る中で不審な死や殺人事件に遭遇する。 気軽に読めて謎もすっきりと解決する。2021/10/31