出版社内容情報
ミステリ;ホラー;ミステリー ;ホラー;民俗学;刀城言耶;STORY×LIVE;大原さやか;
内容説明
生きながら、焼かれるような生。降り掛かる災厄をすべて実体のない名前に託す、忌名の儀式。「大切な人を守りたい」その想いが悲劇を引き起こす。刀城言耶シリーズ最高峰の書き下ろし長篇。「この忌名は、決して他人に教えてはならん…もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」生名鳴地方の虫〓村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。
著者等紹介
三津田信三[ミツダシンゾウ]
奈良県出身。編集者を経て2001年『ホラー作家の棲む家』(文庫で『忌館』と改題)で作家デビュー。ホラーとミステリを融合させた独自の世界観で人気を得る。『厭魅の如き憑くもの』にはじまる刀城言耶シリーズの長篇第5作『水魑の如き沈むもの』で、2010年に第10回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
237
三津田 信三は、新作中心に読んでいる作家です。今回は刀城言耶シリーズの最新作を読みました。結末に若干納得感はありませんが、表紙が物語っているのかも知れません。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003540752021/09/24
パトラッシュ
188
初読み作者だが今まで手を出さなかったのが残念なほど小説つくりが巧み。日本の田舎の苛酷な原風景と、その土俗さに囚われて生きるしかない人びとの間で起きる殺人劇が有機的に組み合わされているのだ。こうした作風は横溝正史以来の伝統的な本格ミステリだが、本作は横溝をしのぐほど背筋が震える恐怖描写のうまさが際立つ。しかも物語は何とか合理性を維持してきたのが、すべてひっくり返されてしまうラストは映画『キャリー』を思わせる。これで探偵役が金田一耕助並みに個性的ならよかった。いっそ阿武隈川を探偵にすれば魅力的なのではないか。2022/04/14
ちょろこ
150
幕閉じに満足の一冊。忌名。他人に教えてはいけない忌名。そして呼ばれても振り向いてはいけないという、虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」。今作も掴みはオッケーな幕開け。そして儀礼中のお決まりの殺人事件。ただ三津田さんお得意の臨場感溢れるホラー描写が不足気味。物足りないまま気がついたら刀城言耶の一同を集めた解決シーンに。相変わらず推理過程はきちんと整理され、かつやっぱり一筋縄で終わらない終わらせないのが良かった。何で今?という気もしたけれどこれは自分好み。最後に最高に盛り上げてくれた三津田さんらしい幕閉じに満足。2021/10/20
のぶ
113
民俗学の、特に弔い事に関する蘊蓄が詰まっていて興味深かった。時代も戦後間もなくのことでいろいろな因習が残っていたのだろう。生名鳴地方で起きる殺人事件。他のシリーズ同様に刀城言耶が挑み解決する面白い作品だった。冒頭で忌名の儀礼がどんなものかは物語の最初に体験談として語られ、ホラーの要素も十分に含まれていて、そちらの方面でも楽しめる。確執を持つ虫絰村の二つの名家。そこで起きる二件の殺人事件。最後には刀城言耶が登場し、事件を解決するが、真相は驚きのものだった。いつ読んでも楽しめるシリーズは本作でも健在。2021/08/10
青乃108号
105
また仕事続きだったので寝る前に眠い目をこすり、ややもすると閉じてしまおうとする瞼を必死で開きながら、5日がかりでようやく読み終えた。全編に渡り間延びした印象で、本筋と何ら関係のない部分の描写が長い。餡パンをめぐる先輩との攻防や、問題の村に向かう電車内の無駄に長い描写。400ページを越える長編だが、40ページぐらいの短編で丁度良かったのでは。1作目には随分感心したが、だいぶん、質が落ちたな、と思う。犯人も予想通りだったし、最後の締めの1文も思った通りだった。2021/11/11
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