出版社内容情報
かこ さとし[カコ サトシ]
著・文・その他
内容説明
構想から実に68年、かこさとしさんのオリジナル作品、ついに刊行!この作品には、戦争に断固反対し、それを子どもたちに伝え、平和を願う、かこさんの強い思いが込められています。子どもの未来を考えるすべての皆さんに、天国のかこさんからの贈り物です!
著者等紹介
かこさとし[カコサトシ]
1926年、現在の福井県越前市に生まれる。工学博士、技術士(化学)。東京大学工学部卒業後、化学会社に勤務しながらボランティアで子どもたちと関わり、『だむのおじさんたち』で絵本作家としてデビュー。『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』をはじめ、『かわ』『宇宙』などの科学絵本も含め著作は600作以上に及ぶ。菊池寛賞、日本化学会特別功労賞、巖谷小波文芸賞など受賞多数。2018年5月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
214
明日から9月(秋)ということで、かこさとしの幻の未発表作品、『秋』を読みました。 秋よりも反戦がメインテーマ、子供だけでなく大人にも読んで欲しい作品です。 終(敗)戦の秋は、どんな感じだったのでしょうか? https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003428.000001719.html2021/08/31
yomineko
83
読み友様からのご紹介本です📙秋は一番好きな季節、と先生。しかし大嫌いな秋が一度だけあった。昭和19年の秋。開かなかった落下傘で兵士が死亡。先生の盲腸を治療してくれたおでこ先生も戦死。大切な人達みんなみんな死んでしまった😢😢😢戦争って何故するのだろう。得をする誰かのためにたくさんの生命が犠牲になる。軍需産業のためのお金があるならもっと有益な事に使ってほしいと思う。2023/10/03
とよぽん
70
名久井直子さん装丁、表紙の絵があの場面だった。昭和28年から昭和57年まで30年の歳月をかけて加筆改訂された作品。2020年のコロナ禍でそれを発見した長女の鈴木万里さんの胸中が「あとがき」に記されている。子どもたちに、自分が体験した戦争の時代を伝えなければ、という思いがようやく形になったのだ。大好きな秋が、昭和19年,辛く苦しいイヤな秋になったという。当時のエピソードを語る文と迫力ある絵に圧倒された。2021/11/21
chantal(シャンタール)
62
美味しいものが沢山ある季節、秋が大好きだったかこ少年。でも、昭和19年のあの秋の日の出来事から秋が嫌いになってしまった。秋と言えばかぼちゃやさつまいも。私は大好きだが亡くなった母はあまり好きではなかった。その理由は「小さい頃戦争で食べるものがなく、毎日毎日そればかり食べていたから」。きっと戦争を生き抜いた人々にとって、お芋やカボチャは辛い思い出の象徴なのかもしれない。先日戦後80年とテレビで言っているのを何気なく耳にした。もうそんなにも昔の出来事なのか。忘れ去られないよう、こうした絵本で語り継いで欲しい。2024/05/31
fukumasagami
52
戦争をしたことの愚かしさ。2021/09/12