講談社学術文庫<br> 日本の地名―付・日本地名小辞典

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講談社学術文庫
日本の地名―付・日本地名小辞典

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  • サイズ 文庫判/ページ数 248p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065231272
  • NDC分類 291.034
  • Cコード C0125

出版社内容情報

地名には歴史的・文化的に貴重な価値が含まれています。日本の地名はバリエーションも多く、その起源についてもさまざまなものがあります。
地名の成り立ちや命名の仕方について研究する地名学は、柳田國男も取り組んでいた。もともとは地理学との関係が深いが、歴史学、民俗学、言語学などのアプローチが必要でもある。
いくつか具体的にみてみましょう。
大和語(ツル=水流=津留など)・アイヌ語(ホロ=大=美幌など)・朝鮮語(フル=火・村=布留など)・マライ語(アゴ=真珠の首飾り=英虞など)などを起源とするケース、もともとの地名が方言によって違っているケース(タロウ=太郎・田老=巨大または小平地など)、時代の流行によっているケース(開墾が盛んだった時代は、「田代」「新開」「新田」など)がなどです。
また、地名は発生した後に、その伝播のしかたにも特徴があります。もともとの地名が伝わっていくときに、扇状に伝わるということがあります(親不知付近では混在している「しとる」「してる」が、南では扇状にその範囲が広がる)。また、「空洞」と呼ばれる「地名のない部分」が発生したりします(たとえば中国・四国地方では、山の呼び名に「岳」を使用しないことが多い)。
地名を研究することで、隠された歴史の痕跡を読み取ることが可能なのです。
「文化化石」としての地名を研究する学問として、「地名学」を提唱した著者が、その集大成として刊行されたのが、本書です。
また、本書巻末には約1000項目の「日本地名小辞典」が付いております。
身近な地名の謎に迫るためにも好著ですし、歴史学・民俗学の補助としても役に立つ一冊です。


【原本】
『日本の地名 付・日本地名小辞典』(角川新書 1964年刊)

【目次】
はじめに
第一章 地名学とはどんな学問か
第二章 どうして研究したらよいか
第三章 むずしい地名の意味をどうして解くか
    1 富士山のフジの意味
    2 「名古屋」の意味
    3 「船越」の意味
第四章 地名にはどんなタイプがあるか
    1 語根型
    2 民族型
    3 時代型
第五章 地名はどんな形で分布するか
    1 波紋形の分布
    2 相似関係の分布
    3 現状に境界線が集まる現象
    4 「空洞」といわれる「地名のない部分」の現象
    5 伝播する地名
    6 双子地名
第六章 地名の発生年代は決められるか
第七章 地名の正しい書き方
第八章 郷土の地名の調べ方
第九章 地名研究の参考書
おわりに

付録 日本地名小辞典

内容説明

英虞湾は真珠の首飾りを意味するマライ語が起源である。ホロはアイヌ語で「大きい」を意味する。中国・四国地方で、山を「岳」と呼ばないのは空洞現象である。また、地名は放射状に伝播する特徴がある。「文化化石」=地名を研究する「地名学」を提唱した著者の集大成。歴史・民俗学のみならず旅行にも使える、一三〇〇項目の「日本地名小辞典」付き!

目次

第1章 地名学とはどんな学問か
第2章 どうして研究したらよいか
第3章 むずかしい地名の意味をどうして解くか
第4章 地名にはどんなタイプがあるか
第5章 地名はどんな形で分布するか
第6章 地名の発生年代は決められるか
第7章 地名の正しい書き方
第8章 郷土の地名の調べ方
第9章 地名研究の参考書

著者等紹介

鏡味完二[カガミカンジ]
1909‐1963。名古屋市立工芸高等学校教諭、愛知学院大学講師を兼任。専門は「地名学」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

59
珍地名の紹介本ではなく、地名の起源や、学問として扱うための方法を述べ、地名学の基本を押さえている本。しかし本当に圧巻なのは、全体のほぼ1/3をしめる、日本地名小辞典。これこそ驚きの連続だった。人文や歴史に関係ありそうな地名に見えながら、実は地形を表している地名が非常に多いことがわかる。これは私たちが日本語の古い形を知らないために、既知のことばで解釈しがちなためだろう。地名にあてはめられた漢字の意味にも惑わされて、本来の意味を見失っている場合も多いだろう。地方によるちがいが、方言研究にも通じる点が興味深い。2021/07/30

CTC

11
5月の講談社学術文庫新刊。底本は64年の角川新書(その前があるかは不明)。著者は1909年生まれで愛知学院大講師などを勤めた方。鏡味明克氏という地名・方言研究者(岡山大三重大などの教授を歴任)との共著もあるが、時系列から著者は氏の父君と推察する。近年地名の由来を知ることの意義は自然災害と合わせて語られることが多い。知っておれば崖地の埋立てだと判るなどの類である。過去の研究には科学的でないとか批判もあるようだが、そんな事を云っている間に地名も言葉も変遷しているのだ。いい読書になった。2021/06/29

K.C.

3
1964年の著者遺稿が文庫化。興味深い。地名の命名条件に「佳字(品位を含む)」「他と区別」「土地の個性」「読み書きしやすい」「覚えやすい」を挙げ、ひらがなカタカナ地名に心を痛めている。今の地名事情を泉下でさぞ嘆いていらっしゃるだろう。2021/09/11

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