出版社内容情報
「二階崩れの変」から6年。西の大国・大友家でまたお家騒動が起こった。家中で次々に起こる謀略、そして裏切り。大友サーガ第2弾!(後送)
内容説明
弘治二年、九州の大国・大友家は六年前の「二階崩れの変」を経て、新当主・義鎮(後の宗麟)の下で安寧を掴みかけていた。だが最高実力者・田原宗亀と、義鎮を担ぐ近習衆が対立。義鎮派の吉弘賀兵衛は豪将・小原鑑元を味方とすべく肥後に赴くが…。日経小説大賞受賞『大友二階崩れ』に連なる傑作小説。
著者等紹介
赤〓諒[アカガミリョウ]
1972年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。私立大学教授、法学博士、弁護士。2017年、「義と愛と」(『大友二階崩れ』に改題)で第9回日経小説大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Book Lover Mr.Garakuta
14
【精読】【速読】小林書店さんで、購読:面白かった。日本史戦国時代に名を馳せた。(当時九州三国志の一翼を担う)名家大友家の物語で、非常にすぐれた作品で、知識を得るためにも良い書籍だと思う。事前に読んでおけばより一層ゲームの知識も深まると思えます。実際にその様なやり取りがあったのかどうかはわかりませんが、物語形式で歴史の顛末を知ることができるので,歴史好きの方にもおすすめの本である。2022/04/05
北之庄
3
名門大友統治下の豊後・筑後及び肥後三国を揺るがす、抱き杏葉同紋衆と他紋衆を二分した小原鑑元の乱を舞台として描く、壮大な絵巻。国主義鎮の近習、吉弘嘉兵衛が狂言回しの役割。好色短気な主君、政治工作に狂奔する重臣達、主人公の叶わぬ恋、長閑な肥後の日々等々、アレコレ詰め込みすぎで当初はダレ気味な展開。しかし軍神戸次鑑連登場の辺りから展開は急を告げる。張りまくった伏線や仕掛けを次々と回収し、スピード感溢れ、目を離させない作者の筆力に脱帽。大団円ならず苦い結末もまた良し。2022/06/22