内容説明
一九六九年に「“意識”と“自然”―漱石試論」で群像新人文学賞評論部門を受賞した柄谷行人。その後、折に触れ多様な人物との対話を重ねる。本書では、気鋭の文芸批評家として活躍していた一九七〇年から『探究』連載開始前年の一九八三年になされた八篇を精選。つねにその思考を深化させてきた柄谷行人の軌跡は現代社会を生きる道標となろう。
目次
批評家の生と死(吉本隆明)
思想と文体(中村雄二郎)
アメリカについて(安岡章太郎)
ツリーと構想力(寺山修司)
ソシュールと現代(丸山圭三郎)
現代文学と“意味の変容”(森敦)
コンピュータと霊界(中沢新一)
著者等紹介
柄谷行人[カラタニコウジン]
1941・8・6~。批評家。兵庫県生まれ。1965年、東京大学経済学部卒業。67年、同大学大学院英文学修士課程修了。法政大学教授、近畿大学教授、コロンビア大学客員教授などを歴任。また批評誌「季刊思潮」「批評空間」を創刊。『マルクスその可能性の中心』(亀井勝一郎賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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十文字
1
昔出版されてた対談集の再編集。吉本隆明との対談はなんとなく覚えてたけど、あとはまったく思い出せなかった。そう言えば、森敦の『意味の変容』を高く評価していたことは思い出した。2022/02/24
ピラックマ
0
「ダイアローグ」の文庫化。前書きで本人が語っているように「探求」の頃までの逝っちゃてる状況を抜けた後の森敦、中沢新一との対談が言葉が弾んでいて面白い。これ読むと森敦の「意味の変容」は是非とも読まざるを得ない。早速、「意味の変容」を読み始めたが、実に難解奇天烈な一冊で事前にこの対談を読んでいなければなんのこっちゃい!で終わっていたかもしれん。2021/04/20