出版社内容情報
失踪した博士の実験室には奇妙な小説と、ある名前ーー。Gシリーズ後期三部作、戦慄の第二弾!
〈死ぬ自由が自分にはある〉と手紙に書いた元大学教授の失踪は自殺なのか。それともーー。
残された謎。真夜中の死。そして悲劇は続く。
遺書ともとれる手紙を残して老博士、八田洋久が失踪した。一年後、洋久と親しかった人びとが八田家に集まり、失踪の手がかりを探して実験室に入ると、コンピュータに「Ψの悲劇」と題された小説、ノートに〈真賀田博士への返答〉とのメモが。その夜、八田家に悲劇が訪れた。
内容説明
遺書ともとれる手紙を残して老博士、八田洋久が失踪した。一年後、洋久と親しかった人びとが八田家に集まり、失踪の手がかりを探して実験室に入ると、コンピュータに「ψの悲劇」と題された小説、ノートに“真賀田博士への返答”とのメモが。その夜、八田家に悲劇が訪れた。Gシリーズ後期三部作、第二弾!
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年12月生まれ。名古屋大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
expensivewell
36
久々に森博嗣を読んだ。真賀田四季に少しだけ近づいた。続きが気になるから完結してからまとめて読みたいが、最新情報を入手したい気持ちと思わずネタバレをくらってしまうリスクもあるため板挟みだ。週刊連載の漫画に対する姿勢と等しい。2022/06/20
なつくさ
33
Gシリーズ、最終巻に向けて再読。もう、この、一瞬空気が止まるような、周りの音が消えるような後に来るゾワゾワ感が堪らない。再読する度に新しい発見があり別の巻を読みたくなってしまう。森博嗣永久機関現象である。カッタ・アンド・スカシィなんてこの人に限っては、ないのだ。カッタ・アンド・スカシィ・ナシィである。Ω城、犀川先生のラストケースなんて、読みたくないけれど、読みたい。2025/08/14
bayashi
30
未読のWシリーズにおそらく繋がる、基となる内容。百年密室にも。今生きてる人は間に合わんな。確かに一冊本読んだら、何かしらインストールされてる感はある。Yの悲劇は必読じゃないが、読んでる方が随所上手いと思える。ところで波田陽区ってヨークハッターから取ったのだろうか?2021/06/30
LUNE MER
23
本作は「Yの悲劇」のオマージュ!…と思って読むほどにかえって展開の意外性に翻弄されるかも。もう完全にSFなので。そして今作でも島田文子の活躍っぷりが個人的に嬉しいツボ。今作の彼女のテンションが過去最高に好きである。次作がラストとなるはずなのだが、どこに連れて行かれるのだろう。2023/04/05
あい
22
この物語のような未来がもしかしたら訪れるかもしれないと感じて怖くなった。森先生の頭の中はどうなってるんや。辻村佑月先生の解説で、この作品を読んだ後にYの悲劇を読むと森先生の凄いアプローチに気付いて震えるよと書いてあった。いつか読もうかなと思ったけど、その頃にはψの悲劇の内容を忘れてそうだから気付ける自信がない。2022/05/14