内容説明
あたらしい人生を歩みだす、あなたへ。多くの人に愛されている谷川俊太郎のあの詩を絵本化。
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
詩人。1931年東京生まれ。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』(創元社)を刊行。1962年「月火水木金土日の歌」で第4回日本レコード大賞作詞賞、1975年『マザー・グースのうた』(草思社)で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』(集英社)で第34回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』(思潮社)で第1回萩原朔太郎賞、2010年『トロムソコラージュ』(新潮社)で第1回鮎川信夫賞、2016年『詩に就いて』(思潮社)で第11回三好達治賞など、受賞・著書多数。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表。子どもたちにもよく知られている
えがしらみちこ[エガシラミチコ]
絵本作家。1978年福岡生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。絵本専門店「えほんやさん」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
88
ありがとう。こんなに素晴らしい言霊のある言葉はない。小学校の卒業式。こころの奥に沁み込むように、忘れない。最後の、わたしにありがとう・・が、谷川俊太郎さんならではだ。2021/04/17
MI
87
空、花など身近なものに感謝する。最後に私に私をくれたのは?限りなく世界に向かって私はつぶやく、私ありがとう。ありのままを受け入れる自己肯定感が高まる本。2023/11/01
読特
63
見上げれば青い空。道を歩けば花が咲いている。いくつもの偶然が重なり、生命が宿る。生んでくれた母。今こうして幸せを感じさせてくれるすべてのものに感謝する。「ありがとう!」と。でも、最もその言葉をぶつけたいのは…。16行の短い詩が27頁の絵本に展開される。主人公は少女。場面は卒業式。制服を着て登校し、整列し、校長先生の言葉を受ける。思春期に向かい、1つの区切りをつける。嬉しさも、悲しさも、苦しみも、楽しみも、感じることができるのは自分自身があってのこと。自己を否定せずに育っていって欲しい。2025/02/16
p.ntsk
61
卒業式を迎えた女の子のひとり思いが描かれています。きっと女の子の目に映る世界は輝いていることでしょう。こんな心境でいられることが素晴らしい。すべてのものに感謝を。生かされていることに感謝を。人生の節目のみならず日々こんな思いで生きられたら幸せな人生だと思う。 2021/04/25
chiaki
50
谷川俊太郎さんのシンプルで奥行きのある文に触れると、言葉の可能性にいつも驚かされます。多くを語らないからこそ、心に迫るものがあり、いつまでも余韻が残ります。えがしらみちこさんの優しい絵にも癒されます。卒業の季節にぴったりな1冊。普段は照れくさいけど、人生の節目節目に、こうして周りや自分への感謝の気持ちを思い起こしてほしいな。2021/04/16