出版社内容情報
国定自然公園の湖岸で、釣りをしていた男性が襲われ大怪我を負った。同公園内の動物園では、1カ月ほどまえスタッフ一人が
殺害され、研究用の動物とその飼育係が行方不明になっていた。
二つの事件以前から、湖岸で正体不明の大型動物が目撃されており、不鮮明ながら映像も存在した。兵器使用を目的とした動物の
ウォーカロンか? 情報局の依頼を受け、グアトらは動物園へ赴く。
内容説明
国定自然公園の湖岸で、釣りをしていた男性が襲われ大怪我を負った。同公園内の動物園では、1カ月ほどまえスタッフ一人が殺害され、研究用の動物とその飼育係が行方不明になっていた。二つの事件以前から、湖岸で正体不明の大型動物が目撃されており、不鮮明ながら映像も存在した。兵器使用を目的とした動物のウォーカロンか?情報局の依頼を受け、グアトらは動物園へ赴く。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
工学博士。1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bura
73
wwシリーズ5冊目。自然公園の湖畔で次々起る大型生物による襲撃。情報局の依頼を受けたグアドはロジと共に公園内の動物園へ向かう。今回は動物の絶滅とリアルの必要性がテーマ。バーチャル内でのリアリティが更に増す中、グアドは生きている事の価値を問う。「たとえば人格が電子化されたとき、リアルに残った肉体は存在するもの、すなわちひとりの人間として認められるのだろうか。それは生きていることになるのだろうか?」人間はもはや絶滅危惧種なのか。そしてラストに出てきたあのトランスファが今後の展開を拡げてくれる気がしてならない。2021/06/19
南雲吾朗
66
相変わらず安定した面白さである。但し今回はWシリーズを既読したという大前提で物語が進んでいる。グアトの「完璧主義」の捉え方が凄く好きである。Trial and errorをすることでより完璧なものに仕上げていくというところが好きである。また、「今さらながら感慨深い気持ちで、肺活量が少なくなったような気分である。」という絶妙な言い回しも凄く好みである。主題となっているテーマが大きいだけに、今後どのように進展して行くかすごく楽しみ。2021/05/24
akira
30
WWシリーズ第5弾。 タイトルにもドキリとする一冊。youとは誰のことだろう? この一連の2つのシリーズは100年後の人類が突き当たる問題の前借りに見える。SF的な仮定をすることで、人間が人間としての定義を問い直さなくてはならない日がくる。クローン、遺伝子操作、倫理などいまだ先延ばしにしている問題群。そのもっと先にある人間らしさを、確信できるだろうか? 「ヴァーチャルでは、人間が生きることで得られる感覚のすべてを再現できる。すなわち、生きている心地がする。だが、その心地は、本物なのか?」 2021/09/20
やなぎ
28
WWシリーズ第5弾。今回は未来の動物園。前作は幽霊で、今作は○○。未来なのか太古なのか。ペネラピ登場。あぁ、彼か!。それはわかりやすかったが、ラストの少女がわからず…。赤目姫?(違う)。皆様のレビューに教えていただいたが、すっかり抜け落ちているので、Wシリーズを再読するべきかも。Wシリーズは人工知能?、トランスファ?、ウォーカロン?、で理解が追いつかないまま読み進めたからな。今なら当時よりはわかる、はず…。終盤のアクションシーンがよかった。緊迫しつつ、笑いもあり。75点。第6弾、第7弾は未入手。ネットで↓2023/05/17
らび
28
今まで人間のことしか考えませんでしたが、動物にも当然リアルかそうでないかあったんですね。単に動物ではなく恐竜まで遡るとは、自然に生まれて生きてという営み自体が絶滅危惧になるならもう人間は絶滅危惧種でありその後はウォーカロンが人間となる。そしてバーチャルが支配者に?研究者みたいな何かの能力をもたないただの人はバーチャルにも弾かれひっそり消えていくのかな?悲しみとか哀れみとかのない世界って殺伐としててそこで何百年も生きていたくない。ちょっと虚しい。2021/05/08
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