出版社内容情報
武田 綾乃[タケダ アヤノ]
著・文・その他
内容説明
時間も金も、家族も友人も贅沢品だ。「響け!ユーフォニアム」シリーズ著者が、息詰まる「現代」に風穴を開ける会心作!
著者等紹介
武田綾乃[タケダアヤノ]
1992年京都府生まれ。第8回日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』が2013年に出版されデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
214
こっちの【愛】だったかぁ。『愛情は、すべてを帳消しにできる魔法なんかじゃない。』ー愛されてたら、子供はなんでも許さなきゃいけないわけー「私、家族辞めるよ」そう言って自分の人生を生きることができるのはいつ?そこしか居場所が無いと、それでも親を求める子供が沢山いるのだろうと思うと親として私は遣り切れない。私の【愛】は自己満足の押し付けだったのかもしれないなぁ。いつか息子に聞いてみたい。「愛されなくても別に」は強がりの寂しい言葉だが、親とか愛とか考えさせられる本作。誰もが自分の人生を生きて行け!2020/09/28
fwhd8325
212
また、新しい感覚の作品、作家に出会えたことがとってもうれしい。彼女たちが抱えてきたもの、これからどういう時間を過ごすのかという陳腐なことよりも、まさにその瞬間瞬間が面白いと思います。それは救いようのない出来事もあるけれど、けっして悲惨だと表現できない、いい意味での割り切りを感じます。日本の物語なんだけど、どこか異国の物語のような新鮮な感覚を忘れません。2021/11/16
シナモン
200
奨学金や養育費まで使い込んでしまう母親。信じてたのに…育ててもらった恩があるから尽くしてたのに…。通帳の残額3万円の文字を見たときの陽彩の気持ちを思うとやりきれなさでいっぱいになった。「いいじゃん、愛されなくても別に。他人から愛されなければいけないなんて、そんなのは呪いみたいなもんだよ」江永の言葉が胸に刺さった。人生、まだ始まったばかり。この先も母親、家族の呪縛に苦しむこともあると思うけど、みんな幸せに生きていってほしい。重いテーマだったけどスピード感もあり読みやすい一冊でした。2020/11/08
machi☺︎︎゛
183
当たり前のように親からの愛情を受け、また親になってからは子供に対し当たり前に愛情を注いできた私には想像しかできないけど歪んだ愛情で愛されるくらいなら、愛されなくても別に。ということになるのだろうか。いわゆる毒親を持つ3人の、主には2人の友情は成り立つのか。嫌な計算無くお互いを必要とする。私はなかなかこの2人の関係性は理解できないけど今の若い子達らしい生き方だと思った。宮田と江永のこれからが幸せなものである事を願う。2020/12/16
うっちー
175
こういう親がいることが分かりよかったです2021/01/17