出版社内容情報
男は22年前の友人たちに憑依する。
迷宮入り殺人事件の真相を追って。
タイムリープ・ミステリの金字塔『七回死んだ男』を凌ぐ衝撃!
教師の田附悠成は、過去へ遡って友人たちに憑依するという特異能力を持つ。
だが誰に憑くかは選べない。確実なのは、恩師の義理の息子が殺された22年前に戻ってしまうことだけ。
身をもって体験する友人たちや被害者の不可解な行動、そして隠された女の死。
迷宮入り殺人事件の“あの日”を繰り返す田附が辿り着いた驚愕の真相とは?
内容説明
教師の田附悠成は、過去へ遡って友人たちに憑依するという特異能力を持つ。だが誰に憑くかは選べない。確実なのは、恩師の義理の息子が殺された22年前に戻ってしまうことだけ。身をもって体験する友人たちや被害者の不可解な行動、そして隠された女の死。迷宮入り殺人事件の“あの日”を繰り返す田附が辿り着いた驚愕の真相とは?
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。’95年に『解体諸因』でデビュー。本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
61
世間の評価。優れたSFミステリの書き手。二桁読んだ人の感想。それに加え、後味のやばさ、同性愛(特に百合)や官能もわんさか。・・・わー、両方クリアしてるね。意識のみがタイムリープした結果、過去に起きた事件の日の友人達をその目を通して結果的に覗いてしまう主人公。官能まみれだから何を見せられてるんだ! 感半端ない。しかも、滅茶苦茶主人公の周囲の色恋人間関係がややこしい。設定は面白いし、衝撃はでか過ぎたし、オチも上手いが「あー、やっと読み終えた」感が強い。めちゃ強い。2021/02/01
さっこ
59
読友さん方のレビューを見て、あまり気乗りせずに読みましたが…確かに残念だった。主人公は、眠っている時に過去へ遡る。1988年に起きた事件の関係者の体に入りながら事件の真相へ辿り着く…とても面白そうな構成なのだけど、それ必要なの?という描写が多くて疲れました。結末もサラッと流してしまいました。「七回死んだ男」のような作品が読みたいな。2020/09/27
カノコ
44
寝ている最中に、過去へ遡って他人に憑依する能力を持つ男。22年前に発生した未解決の殺人事件の関係者に次々と憑依しながら真実に近づいていく。著者お得意の特殊設定ミステリ。設定自体は面白いのだが、なぜ憑依する場面がほとんどすべて情事のシーンなのか……。しかも結構えげつないやつ。ランダムな誰かの視点から、事件当夜の出来事が少しずつ発覚していくのはわくわくするが、同時に登場人物たちの関係性の複雑さに混乱もする。幕切れは筆を急いだかのように呆気ない。ミステリとしてではなく、絡み合う男女の愛憎劇を楽しむべき作品か。2020/10/22
mihya
43
夢の中で過去に遡り誰かに憑依する能力で、事件の真相を知って行く。憑依する相手とタイミングが選べないのがポイント。面白かった。 最初にうまいタイミングで犯人または被害者になれれば長いこと悩む必要もなかったのに…。結構、真相が分かってしまってからの方が地獄みたいなので、いっそ悩んだままの方が良かったのか。 とりあえず性描写が多い。しかも殆どがアブノーマル。こんな狭い世界にこんなにいるもんなの?2023/01/05
pen
43
西澤さんの初読みが「七回死んだ男」。それを凌ぐとの宣伝文句で手にしたけど。うーん 他の方も言われているけど、必要と思えない性描写が多くて物語に入っていけない。その部分を流し読み以上に飛ばして読んでしまったので、まあ衝撃的なラストなのだろうけど、ふーんという大雑把な読後。今回は合わなかった。「依存」のあとがきで書かれていたタックシリーズのその後の構想はまだ世に出てないようで。待ち遠しいなあ。2020/09/06
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