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出版社内容情報
物質には反物質があり、力には作用と反作用があるように、この世のすべてのものは、ほんのわずかな破れはあったとしても、対称性を持っています。ところが時間の進み方だけは対称ではなく、宇宙ができたときから現在まで、一方向だけに進んでいると考えられています。このことを「気持ち悪い」と感じている物理学者は少なからずいるようです。筆者もその一人です。
本当に時間は一方向だけなのか。宇宙は逆戻りしないのか。じつは時間も宇宙も、反復し、逆戻りしているのではないのか。一見、荒唐無稽なこの疑問を大真面目に検討してみることで、宇宙や時間についての新しい見方を呈示しようという狙いです。
量子重力理論研究の期待の新鋭にして、日本人としては最後の「ホーキングの弟子」ともいわれる著者が、量子論的な視点を突破口にして、「反復する時間」の可能性をわかりやすい言葉で探っていきます。
内容説明
自然界の多くは対称性をもっているのに、なぜ時間は一方向にしか流れないのか?古来、物理学者たちを悩ませてきた究極の問いに、ホーキング博士の晩年に師事し薫陶をうけた著者が、理論物理学の最新知見を縦横に駆使して答える。量子レベルで観測された時間の逆戻りとは?時間が消えてしまう宇宙モデルとは?読めば時間が逆戻りしそうに思えてくる!
目次
「時間」に目覚めた人類
時間のプロフィール
相対性理論と時間
量子力学と時間
「宿敵」エントロピー
時間は本当に1次元か
量子重力理論と時間
サイクリック宇宙
始まりなき時間を求めて
生命の時間 人間の時間
誰が宇宙を見たのか
著者等紹介
高水裕一[タカミズユウイチ]
筑波大学計算科学研究センター研究員。1980年東京生まれ。2003年、早稲田大学理工学部物理学科卒業。2007年、同大学大学院博士課程修了、理学博士。2009年、東京大学大学院理学系研究科ビッグバンセンター特任研究員。2012年、京都大学基礎物理学研究所PD特別研究員。2013年、英国ケンブリッジ大学応用数学・理論物理学科理論宇宙論センターに所属し、所長を務めるスティーヴン・ホーキング博士に師事。2016年より現職。専門は宇宙論。近年は機械学習を用いた医学物理学の研究にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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