出版社内容情報
映画は「女性同士の関係」をどう描いてきたのか。古今東西の「百合映画」250本超を総まくりする前代未聞の一冊! 装画:志村貴子
内容説明
女性同士の関係性を描く「百合」。大きな盛り上がりをみせるこのジャンルにおいて、スポットを当てられることが決して多いとはいえないのが、百合を題材にした映画、「百合映画」だ。古くは1930年代から現在に至るまで、地球上のあらゆる土地で、実写として、アニメーションとして…撮られ続けてきた百合映画。そんな百合映画300本以上を総覧。取り扱う作品は、“王道の百合”や誰もが知る定番から、埋もれた名作、いっけん百合とは思われないだろうものまで多岐にわたる。
目次
1 日本編
2 海外編
3 アニメ編
著者等紹介
ふぢのやまい[フジノヤマイ]
マンガ研究者、マンガ家、ライター。1994年生まれ。学習院大学大学院身体表象文化学専攻修士課程修了。マンガ研究者としての主な関心領域は真崎守。ライターとしても活動するほか、マンガユニット「dolce.」名義で実作もおこない、THE GATE奨励賞、モーニング月例賞などを受賞している。インディペンデント系の未ソフト化作品を中心に、映画上映会の企画も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
14
「百合」を切り口に300本を超える邦画、洋画、アニメ映画を紹介したガイド本。「百合」という概念ほど難しいものはない。このガイドを読んで、これも百合なのかと気づかされた点が多い。細かい百合というのはまさしく、作品の本筋ではないところにあるものなのだろう。紙面の関係もあってデータにばらつきがあり、詳細はネットなどで調べねばならないのだが、レビュー本としては充分な出来ではなかろうか。もう少しアニメ映画を紹介が多いと嬉しかったのだが、致し方ないか。2020/08/05
いりあ
9
マンガ研究者 ふぢのやまいが中心となり編集された「百合映画」の紹介本。主宰した同人誌「百合映画ガイドブック」がオリジナル。「百合」は最近の流行ではなく古今東西、たくさんの作品が作られてきたというのが実感できる。実際にはレズビアン映画、もしくは厳密には同性愛作品に分類されないだろうと思われるものもありますが些末なことです。現状、観るのが困難な作品が多いように思えるのが、ちょっと残念。2023/03/20
おこげ
8
ガチな作品から可能性を秘めた作品を古今東西より選りすぐった百合映画レビュー。さすがに全部を網羅している訳ではないが、百合的にマイナス要素や注意点も記述しているのはとても好感が持てる。絶賛だけではない歯に衣着せぬ辛口な論評あるのは未見の人にとっても信頼のおける内容。国内、海外、アニメの3ジャンルで時代ごとに紹介を並べているのが読みやすく、気になった作品をチェックするのには最適。欲を言えば各タイトルのビジュアル的なものがあれば尚良かったかな。2020/06/29
臓物ちゃん
6
傑作『ゴーストバスターズ(2016)』が載ってねぇのがちと残念だが、代わりに『デッドプール2』とかの細かな百合も見逃さずに300本以上のラインナップを取り揃えた圧巻の映画ガイド。アニメの『ハーモニー』をケッッッチョンケチョンに貶してたりと、駄目百合ポイントも警告してくれるので百合地雷を踏まずにすむのも嬉しいぜ。一番気になるのは巨大カニ怪獣百合『ビッグ・クラブ・パニック』かな。2020/07/12
辺野錠
5
年代や国を問わずに様々な映画が百合の文脈から紹介されているのが興味深かった。アナ雪は未見だったんだけどそんな見方も出来たのか。2020/11/02
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