内容説明
加賀藩前田家当主に目通りを望む越前松平家の家老の狙いは、藩主・綱昌が認めた“書状”を取り戻すことだった。対する加賀の宿老・本多政長の嫡男、主殿が講じた策とは。江戸にいる政長と数馬は、越前松平家の留守居役との悶着に始末をつけるべく動く。いわくつきの書状の行方が各藩の命運を握る。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。’97年小説CLUB新人賞佳作。講談社文庫の「奥右筆秘帳」シリーズは、「この時代小説がすごい!」(宝島社刊)で、2009年版、2014年版と二度にわたり文庫シリーズ第一位に輝き、第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞。『孤闘立花宗茂』(中公文庫)で第16回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
102
百万石の留守居役15作目 2020.06発行。字の大きさは…小。 加賀前田家の筆頭宿老・本多安房政長は、息子・本多主殿の補佐をさせるために瀬能数馬を、留守居役に抜擢して鍛えます。数馬の成長が楽しみな物語です。 此度は、数馬が隣国越前松平家の藩主・松平綱昌から取った「詫び状」を巡り、取り戻そうとする松平家の上屋敷の動きが激しくなります。そんな中で本多政長は、詫び状を五代将軍徳川綱吉に差し出しました……。 数馬と祝言を挙げた琴に、紀州徳川家の家老・水野辰雄から正室に迎えたいとの申し出があり……。→2020/08/17
とし
68
百万石の留守居役「布石」15巻。本多安房政長策士ですね少し瀬能数馬の影が薄いですね、さらに紀州家留守居役から本多政長娘、瀬能数馬と仮祝言挙げた琴を正室に迎えたいとの願いが・・・どんな展開になるのか次巻が待ち遠しい。2020/08/21
ジュール リブレ
62
加賀前田家と越前松平家の争いが江戸まで。綱吉や柳沢吉保まで登場しておおごとに。紀州まで飛び出してきて、さて次はどうなるのか。2020/06/28
Atsushi Kobayashi
19
やっぱり、上田さんのは最初の方が良かった。コピペは少ないですが、同じような解説が続くのは、ちょっとどうかと。。2020/06/07
ガットウ
17
★★★3.8点。いよいよ残り2冊、すっかり影の薄い数馬の活躍に期待!2023/10/01