あめつちのうた

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  • サイズ B6判/ページ数 370p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065196878
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

絶賛の声、続々!   

「この物語の中には、紛れもない野球と人間がいる。野球と人間だけが生み出せるドラマが存在する。読み進むに従い、未知の世界が広がっていく。どこにもなかった野球小説が誕生したのだ。」
【あさのあつこ】

「2017年、大雨の甲子園で、阪神園芸の奇跡のような仕事と球史に残る試合を観た。私にとって知りたいことが全部詰まった一冊だった。若者たちの挫折と夢、反感からの友情。繊細で温かいつながりがすばらしい。」
【佐藤多佳子】

「人はみな、何かのプロなのだ。数々のプロを生んだグラウンドを育み守るのも、またプロだ。グラウンド整備は人生に驚くほど似ていて、だからきっとあの聖地はこんなにも心を熱くさせるのだ。」
【須賀しのぶ】

「学級文庫に置きたい。そして、読み終わった子どもたちと、わやわや感想を話し合いたい!」
【はやみねかおる】

「私たちの普段の仕事がリアルに描かれていて、あっという間に読み終えた。この本を読んで、スポーツを支える裏方たちの喜びを、苦労を、努力を知ってもらえたらうれしい。」
【阪神園芸株式会社 スポーツ施設本部 甲子園施設部長 金沢健児】

土と向き合う。雨を信じる。
そうして、日本最高のグラウンドが生まれる。
甲子園の神整備、「阪神園芸」が小説に!

絶望的な運動神経の持ち主・雨宮大地は、自分とは正反対の弟や頑なな父への鬱屈を抱え、甲子園のグラウンド整備を請け負う阪神園芸へと入社する。ところが、持ち前のセンスのなさから、仕事は失敗続き。広いグラウンドのなかで、たったひとりうろたえる自分は、本当に一人前のグラウンドキーパーになれるのか?同性愛者であることを周囲に隠す親友・一志や、重い病気を患いながら歌手を目指すビールの売り子・真夏、ケガでプロへの道を断念した、同僚の長谷。大地は同じく「選べなかった」運命に思い悩む仲間たちと関わり合いながら、自らの弱い心を掘り起こすように土へ向き合っていく。

タイガースファン、高校野球ファンのみならず、
すべてのスポーツファンに捧げる、唯一無二のグラウンド整備お仕事小説! 
今日も彼らは、地味に地道に、あのグラウンドを守り続けている。
 
 

内容説明

運動が苦手な雨宮大地は、家族への鬱屈を抱えながら、甲子園球場の整備を請け負う阪神園芸へと入社する。ところが、仕事は失敗続き。自分は本当に一人前のグラウンドキーパーになれるのだろうか?同性愛者であることを周囲に隠す親友・一志や、重い病気を患いながら歌手を目指すビールの売り子・真夏、ケガでプロへの道を断念した、同僚の長谷。大地は同じく「選べなかった」運命に思い悩む仲間たちと関わり合いながら、自らの弱い心を掘り起こすように土へ向き合っていく―。甲子園の神整備、「阪神園芸」が舞台のスポーツ裏方小説!

著者等紹介

朝倉宏景[アサクラヒロカゲ]
1984年東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。2012年『白球アフロ』(受賞時タイトル「白球と爆弾」より改題)で、第7回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。2018年『風が吹いたり、花が散ったり』で第24回島清恋愛文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ykmmr (^_^)

180
この歳になると、高校球児の純粋さに惹かれ、最近はプロよりも好きだったりするが、それと同時に『阪神園芸』の仕事ぶりとプロ根性も身に染みて行く。それを題材にした貴重な小説。半アダルトチルドレンの野球好きの主人公は、野球に関わる仕事をすべく、阪神園芸に就職する。仕事での成長はもはやテンプレート的ではあるが、その中に、家族と元高校球児の上司・ゲイ疑惑の友人・ビールガールの気になる女性などが関わり、彼の気持ちに微妙に切り込んで、彼の気持ちを潤し、ほぐして行く。2021/12/23

ショースケ

152
ブラボー!というしかない。阪神タイガースの大ファンなので阪神園芸さんの神整備は知っていたが、これほどまでとは!阪神園芸に入社した、顔は可愛いが運動神経皆無で「残念くん」と呼ばれいた大地を通してあらゆる神整備が紹介される。高校野球に出場する弟、傑ばかりに愛情をかける父。居場所がない家を出てグラウンドキーパーの道を決める。水はけがいい、芝生が綺麗、土がクッションの様に跳ね返る、ああ、全て阪神園芸の皆さんの努力の賜物。水まきも季節、時間帯、天候、湿度、風に左右される。縁の下の仕事じゃない!感謝と感動で胸いっぱい2023/02/26

kotetsupatapata

141
星★★★★☆ 主人公の大地を始め4人の若者の成長の物語ですが、ストーリーの重要なキーアイテムとなっているのは「雨」。 最高のグランドにするためには雨が必須であることになぞらえ、人生の成長にも一旦停止が必要であることを伝えたいのだと捉えました。 彼らも家族や将来に鬱屈した感情を抱きながら日々営んでいますが、雨が降った日は雨宿りするように彼らも立ち止まり、晴れた翌日には一歩踏み出していく様を描いた作品でした。 少し足踏みしている人には是非読んでもらいたい1冊です。2023/06/04

みかん🍊

138
甲子園球場の管理をする会社「阪神園芸」に入社した大地の1年間のお仕事小説、超絶運動音痴の大地は元球児の父に認めて貰いたい為野球部の記録係として甲子園のベンチに入るがその時の出来事がきっかけで阪神園芸に入りプロのグランドキーパーを目指す、同僚や野球部の親友との関係に悩んだり父親との葛藤を乗り越え雨降って地固まるように成長していく、芝やグランドの整備だけでなく旗の上げ下げやけが人の搬送まで球場に関わる様々な仕事を担う、そして奇跡のようなグランドキーパー、裏方として球場を支えて行く彼らがいる。2021/09/07

ma-bo

138
フィクションだけど、甲子園の整備で有名な阪神園芸が実名で出てきてます。まず普段目にする事のないグランド整備以外の色んな仕事や裏側を知れて仕事小説の一面がある。そして新卒就職した主人公大地の自分自身のコンプレックス、父や弟に対する葛藤。また大地の廻りを取り囲む同世代の登場人物がそれぞれ抱える挫折、嫉妬。皆が悩みながらも前を向いて進んでいく成長物語としての一面がバランス良く絡まり良いストーリーでした。2020/11/13

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