講談社文芸文庫<br> ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前

個数:

講談社文芸文庫
ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2025年05月29日 01時46分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065195130
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

いま最もノーベル文学賞に近い日本人作家の一人といわれる多和田葉子。その魅力のエッセンスが詰まった短篇集『ヒナギクのお茶の場合』『海に落とした名前』を初文庫化。
「女には無理」と断られた照明係の仕事を、重いコードを毎日百回引きずって獲得したパンクな舞台美術家と作家の交流を描く「ヒナギクのお茶の場合」(泉鏡花文学賞)、飛行機事故に遭い名前も記憶も失った「わたし」が、ポケットに残るレシートの束を手掛かりに自分を探す「海に落とした名前」、男性三人の遠距離恋愛のずれを描く「時差」など、言葉とユーモアで境を超える全米図書賞作家の傑作9篇。

内容説明

「女には無理」と断られた照明係の仕事を、重いコードを毎日百回引きずって獲得したパンクな舞台美術家と作家の交流を描く「ヒナギクのお茶の場合」(泉鏡花文学賞)、飛行機事故で名前も記憶も失った「わたし」が、ポケットに残るレシートの束を手掛かりに自分を探す「海に落とした名前」、男性三人の遠距離恋愛のずれを描く「時差」など言葉とユーモアで境を超える全米図書賞作家の傑作九篇。

著者等紹介

多和田葉子[タワダヨウコ]
1960・3・23~。小説家、詩人。東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、チューリッヒ大学博士課程修了。1982年よりドイツに住み、日本語・ドイツ語両言語で小説を書く。91年、「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞。93年、「犬婿入り」で芥川賞受賞。96年、ドイツ語での文学活動に対しシャミッソー文学賞を授与される。2000年、「ヒナギクのお茶の場合」で泉鏡花文学賞を受賞。同年、ドイツの永住権を取得。03年、「容疑者の夜行列車」で伊藤整文学賞及び谷崎潤一郎賞を受賞。05年、ゲーテ・メダル受賞。09年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。11年、「尼僧とキューピッドの弓」で紫式部文学賞、「雪の練習生」で野間文芸賞、12年、「雲をつかむ話」で読売文学賞及び芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。16年、クライスト賞受賞。18年、英訳版「献灯使」で全米図書賞を受賞。20年、朝日賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

73
取っつきにくい不思議な味の短編集。『ヒナギクのお茶の場合は』はほんのりサスペンス風でゆったり帰着するのが良い。 『海に落とした名前』は名前を忘れた女性の空っぽな忘れた感が半端ない。 他に三択設問が随所にある『U.S.+S.R. 極東欧のサウナ』など。2023/06/01

サンタマリア

39
『U.R + S.R 極東欧のサウナ』は文中に選択肢が出てくる変わった小説。一つ一つの選択肢を当てはめて、何をもたらすかを想像して遊んだ。 3人の男性関係を書いた『時差』では時間や場所のズレよりも、精神的なズレに面白さを感じた。 『海に落とした名前』ではシャミッソーの『影をなくした男』を連想した。小説の舞台は閉じ込められた場所として一貫しているが、主人公の状況が目まぐるしく変わる。最後にはレシートの中を言葉で旅する。これも精神的?2023/09/18

田中峰和

10
真面目に話を追っていてはついていけない。「枕木」で駅だと思ったら海に来ていたと、非現実的な夢の世界へいざなわれる。男の車掌が海に飛び込み、制服を脱ぎだす女の車掌の乳房に触れるわたし。話は繋がっておらず、無賃乗車の女の切符を買ってやるわたし。次々と脈絡もなく展開するが、何のことやらさっぱりわからない。「雲を拾う女」では、トイレの個室を出た私は、哺乳ビンの乳首に変身してしまう。カフカへのオマージュなのか、不条理というより笑いを誘う。言葉を思いがけない変貌で変身させる。言葉の遊びなのか、読者は幻惑される。2021/03/11

圓子

10
輝くばかりのチョコレートボックスからひとつを選び取るような、滾々と湧き出る不思議な泉のような。そのようなことばの配置と流れを堪能したくて手に取るのが多和田作品だ。この1冊で、いままでは、言葉だけに注目しすぎていたかもしれないと感じた。この作家はずっと、姿形に限らず嗜好や思考、場所も時間も含んだ変身・変容・メタモルフォーゼ・トランスフォーム……そういうものを書いているのではないか。変化することでかえって暴露されてしまう「わたし」を書いているのではないか。2020/12/10

ハルト

10
読了:◎ 言葉で心にさざ波を立てるような。大波になるような予兆を含ませながらも、けしてそうはならない。ただ心に潜在的な不安さを置いてくる。そして解説にあるように、「名づけえぬ欲望」を描き、同一性を揺るがす、クィアな文学でもある。文体を、内容を噛み砕きながら、この著書にしか書けない世界を味わう。するとそこに著者の深い独自性が見えてくる。そして結局は波にさらわれるのだ。印象深かったのは、「枕木」「ヒナギクのお茶の場合」「所有者のバスワード」「海に落とした名前」でした。2020/10/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16283800
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品