出版社内容情報
椹野 道流[フシノ ミチル]
著・文・その他
内容説明
法医学教室の白い解剖台に横たえられていたのはセーラー服を着た美しい少女だった。少女は浴室で手首を切り、死亡。発見時、彼女の傍らには親友である美少女が寄り添っていた。他者を拒絶するかのような二人の少女の世界。そこで一体何が起きたのか?死を通して生を語る、法医学教室ミステリーの傑作!
著者等紹介
椹野道流[フシノミチル]
法医学教室勤務のほか、医療系専門学校教員などの仕事に携わる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
52
生きる権利と死ぬ権利。前巻でも話題になったことを改めて問われる事件が起こった。幸せとは結局なんなんだろう?2021/01/14
papako
33
文庫で再読、生きていく大変さに彼女が負けませんよつに。このシリーズ、続き出るのきぁ。みんなにまた会いたいです。2024/04/26
一華
32
シリーズ8作目…女子高生の怪死事件に伊月と筧の同級生宅の蔵から発見された即身仏と見られるミイラ。個々の事件ではあるが、人が人して生き、人生を終えるときの話に及ぶ。女子高生の事件…亡くなったほうは一途な想い(夢)を友に託し、逝ってしまえて幸せだったかも知れないが、残された友はその友の想いを持ち続けたまま生きていける?人生長いし、大人になるにつれ、苦しんでいくことになるようで、辛い…個人的には平々凡々に人生を全うできたら、ええな。2020/06/28
らび
29
新装版にならなかったら出会うことが恐らくなかったシリーズでした。既刊本は出そろったらしく女子高生の自殺体と即身仏となったミイラの2件(絡むことなく)の解剖作品。これまでのホラーやオカルト感はなく真っ当な法医学物でした。新シリーズが始動するそうでちょっと現在に沿ったものになるのでしょうか?そちらも楽しみにしています。2020/07/04
よっしー
27
今回は自殺を図った女子高生の傍に付き添っていた女の子の問題、蔵を整理していたら即神仏のようなミイラを発見する二本立て。自分の友達が死を選び、その死に様を見届けるというのはどういう気持ちなのでしょうか?共感どころか、理解しがたい状況でした。ミイラに関しても無事に正体が判明したと言えど、人を何だと思っているのかと疑問を抱きました。そんな中での伊月の過去。いじめを引きずるのは被害者のみという現実に切なくなりました。本当に筧の存在に感謝です!!2023/11/30