内容説明
実存主義の旗手ジャン=ポール・サルトル(一九〇五‐八〇年)が一九四〇年に出版した哲学著作。豊富な具体例を交えて「イメージ」と「想像力」を考察した本書は、哲学・思想のみならず創作の現場に尽きせぬインスピレーションを与え続けている。これまで『想像力の問題』の表題で流通してきた重要書を、第一級の研究者が総力をあげて待望の新訳!
目次
第1部 確実なもの(イメージの志向的構造;イメージの仲間)
第2部 蓋然的なもの(心的イメージにおけるアナロゴンの本性)
第3部 心的生におけるイメージの役割(象徴;象徴的図式と思考の挿絵;イメージと思考;イメージと知覚)
第4部 想像的生(非現実的対象;非現実的なものを前にしての諸行為;想像力の病理学;夢)
結論(意識と想像力;芸術作品)
著者等紹介
サルトル,ジャン=ポール[サルトル,ジャンポール] [Sartre,Jean‐Paul]
1905‐80年。フランスの哲学者・文学者
澤田直[サワダナオ]
1959年生まれ。立教大学教授
水野浩二[ミズノコウジ]
1952年生まれ。札幌国際大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ex libris 毒餃子
2
他のサルトル本を読まないとわかんないなあ。2024/05/31
uchiyama
1
「絵画を通してイメージとしてのピエールを目指すときには、まさにそのことによって絵画を知覚することをやめる」。確かに日頃から、イメージすることが知覚を妨げる、ということを感じることは多いです。(もっと言うなら愛も妨げる。)でもいずれにせよ、イメージという言葉が含む多様なズレを、例えばいろんな画像処理として楽しめるほどには教養や知識がなくて、残念でした。解説にあるように、「遭難」した感じで、字面を追うだけの読書になってしまって、無理やり読み終えたものの、楽しめず。ピエールの「イメージ」だけは残りましたが。2020/11/20