講談社学術文庫<br> レイシズム

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講談社学術文庫
レイシズム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065193877
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C0136

出版社内容情報

日本人論の「古典」として読み継がれる『菊と刀』の著者で、アメリカの文化人類学者、ルース・ベネディクトが、1940年に発表し、今もロングセラーとなっている RACE AND RACISMの新訳。
ヨーロッパではナチスが台頭し、ファシズムが世界に吹き荒れる中で、「人種とは何か」「レイシズム(人種主義)には根拠はあるのか」と鋭く問いかけ、その迷妄を明らかにしていく。「レイシズム」という語は、本書によって広く知られ、現代まで使われるようになった。
「白人」「黒人」「黄色人種」といった「人種」にとどまらず、国家や言語、宗教など、出生地や遺伝、さらに文化による「人間のまとまり」にも優劣があるかのように宣伝するレイシストたちの言説を、一つ一つ論破してみせる本書は、70年以上を経た現在の私たちへの警鐘にもなっている。
訳者は、今年30歳の精神科医で、自らの診療体験などから本書の価値を再発見し、現代の読者に広く読まれるよう、平易な言葉で新たに訳し下ろした。グローバル化が急速に進み、社会の断絶と不寛容がますます深刻になりつつある現在、あらためて読みなおすべきベネディクトの代表作。

目次
まえがき
第一部 人種とは何か
第一章 現代社会におけるレイシズム
第二章 人種とは何ではないか
第三章 人類は自らを分類する
第四章 移民および混交について
第五章 遺伝とは何か
第六章 どの人種が最も優れているのだろうか
第二部 レイシズムとは何か
第七章 レイシズムの自然史
第八章 どうしたら人種差別はなくなるだろうか?
訳者あとがき
参考文献
レイシズムを乗り越えるための読書案内

著者紹介
著:ルース・ベネディクト(ルース・ベネディクト)
Ruth Benedict 1887―1948。アメリカの文化人類学者。ニューヨークに生まれ、コロンビア大学大学院でフランツ・ボアズに師事し、第二次世界大戦中は、合衆国政府の戦時情報局に勤務し、日本文化についての研究を深める。晩年にコロンビア大学の正教授に任じられる。主な著書に、『文化の型』『菊と刀―日本文化の型』など。

訳:阿部 大樹(アベ ダイジュ)
1990年、新潟生まれ。新潟大学医学部卒。精神科医。主な論文に”Music-evoked emotions in schizopherenia”ほか。訳書にH・S・サリヴァン『精神病理学私記』(須貝秀平と共訳)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

molysk

67
人種とは、遺伝する形質に基づく分類法の一種である。人種の間に差異はあるが、優劣はない。レイシズムは、本質において「自分が選ばれた人種の一員である」という迷信に過ぎない。多数者が少数者に対して行う、迫害の一種である。人種差別をなくすには、差別につながる社会状況をなくすことであり、これは民主主義の責務である。第二次世界大戦中に米国で出版された本書は、ナチスの優生思想を否定して、国内における人種差別の宥和を図る必要があった。戦後の民主主義が、人種差別をなくすという責務を果たせたかどうかは、別に論じる必要がある。2023/04/08

樋口佳之

42
レイシズムとは、「ぼく」が最優秀民族の一員であると主張する大言壮語である。2020/09/08

Nobuko Hashimoto

38
実に面白い。訳も素晴らしく読みやすい。「人種(race)」についての科学的な検証、人種主義(差別)がなぜ起こるのかを非常に明快に論じている。古くから人は混じり合って文化文明を創ってきた。優秀な「単一の民族」なるものは虚構である。体制維持を求める層は自分たちが特別である理由を無理やり見つけて、体制に危険が及ばない別の方向へ不満が向くように仕向ける。その理由が宗教であったり人種であったりする。これを克服するにはあらゆるマイノリティ差別をなくすこと、迫害する側の人びとも安心して生活できるようにすることが肝要。2021/02/16

cockroach's garten

33
現在アメリカでホットな話題となっている人種差別について日本人の社会性を分析した『菊と刀』の作者で文化人類学者ベネディクトが書いた本。人種という概念が生まれたのか、レイシストに対する考察は面白かった。2020/06/23

まると

32
人類は交雑可能な同じ遺伝子を持つ単一種で、人種によって優劣を付けるのは誤り。レイシズムを理解するには外見上の違いではなく、反ユダヤ主義や異端審問など迫害そのものの歴史を知ることが大切だと説いている。確かに、時の為政者たちは自分たちの都合に合わせた勝手な解釈を持ち出してマイノリティーを迫害してきた。「私たちが傲慢無知で、恐慌に煽られて平常心を失うとき、わかりやすくて耳に心地よい物語がそっと忍び入る」との警告が腑に落ちる。大戦末期、ナチスを意識して書かれたようだが、80年近く読み継がれてきた理由がよくわかる。2022/10/16

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