激震

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激震

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  • サイズ 46判/ページ数 418p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065183496
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

1995年、大地が裂けた。時代が震えた。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と未曾有の災厄が相次いだ一年、戦後五十年かけてこの国が築き上げたあらゆる秩序が崩れ去っていく…。雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編。

著者等紹介

西村健[ニシムラケン]
1965年福岡県福岡市生まれ。6歳より同県大牟田市で育つ。東京大学工学部卒業。労働省(現・厚生労働省)に入省後、フリーライターになる。1996年に『ビンゴ』で作家デビュー。その後、ノンフィクションやエンタテインメント小説を次々と発表する。2005年『劫火』、2010年『残火』で日本冒険小説協会大賞を受賞。2011年『地の底のヤマ』で第30回日本冒険小説協会大賞、翌年、同作で第33回吉川英治文学新人賞、2014年『ヤマの疾風』で第16回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

86
本作は1995年に起こった事を纏めた、ノンフィクションノベルのような印象を受けた。この1年を語るのは、ヴィジュアル月刊誌「Sight」記者の古毛冴樹。この年に起こった大きな出来事は、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件。そして11月にはウィンドウズ95が発売になっている。そんな出来事の凄まじい惨状はとても真に迫るものがあった。自分の記憶にも鮮明に残っているそれらの事件。もう25年以上が経っているのかと思うと、隔世の感があった。それらの出来事にミステリーが添えられているが、現実には勝てない。面白い一冊だった。2021/03/20

Ayako

35
雑誌記者の目線から、1995年の出来事を追体験できる小説。この年は、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、警察庁長官狙撃事件等が起きた年。こんなに災厄が続いた落ち着かない年だったのかと改めて感じた。小説というより、ノンフィクション物を読んでいる気分になった。2021/04/13

rosetta

30
★★★★✩内容も面白いし文章も読み辛くはないのだが、読点の独特の使い方が絶望的。読点は文章のリズムを作るのにそこら中でぶった斬られると読んでいてイライラする。ブレスと位置だとして捉えて声に出して読んでみれば簡単に分かるはずのことなのに。それに意味までおかしくなる使い方も屡々。一例だけP254「(若い頃)なら今、以上の(美しさだったろう)」等は狂気すら感じる。阪神・淡路大震災と地下鉄サリンに象徴される怒涛の1995年。この2つの事件を通奏低音にして幾多の事件に追われるフリーライタがリアルに描かれる2021/07/19

detu

24
新聞紹介より。阪神大震災のさなか起きた殺人事件を軸に(何処かで観たよなシチュエーション)オーム真理教、官々接待、スーパーナンペイ事件、沖縄少女暴行事件などを通して報道月刊誌のあり方を考えたのか。時代を語る設定なのか殺人事件についてはグダグダ感も。1995年は兎に角事件の目白押し。古き体質は淘汰され、ウィンドウズ95発売は今に続くIT元年となったと。数々のエピソードは昭和親父には忘れていたことも含め興味深かった。そんな時代だった。2021/04/18

23
阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件、ハイジャックに沖縄米兵少女暴行事件……これほど大事件が立て続けに起こった年は他にないだろうと思う「1995年」の話。主人公のフリーライターの立場から事件の取材が描かれているが、時系列も固有名詞もそのままなので(山口組だけは名前を変えていたが)小説の形をとったノンフィクションとして読める。その中に、震災の焼け野原での刺殺事件がフィクションとして絡んでいく。著者は当時「VIEWS」でライターをしていたそうなので、この作品で主人公が記事を書く「Sight」のモデルだろう。↓2025/12/06

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